出版社内容情報
環境破壊の進む’80年代の西ドイツで義兄の経営する化学工業会社のハッカー追跡を依頼された老私立探偵ゼルプは、調査するうちに義兄と自分の過去に関わる重大な事実を掴む。戦前ナチの政権下で検事だったゼルプが、自ら探り当てた恐るべき真相。『朗読者』の作者が知人と共作した長編ミステリ。
戦前、ナチ政権下で検事だったゼルプは、1945年に総てのキャリアを失った。だが時の流れに伴う戦中戦後意識の風化に乗じたかつての同僚達のように、そしらぬ顔で再び元の法曹界へ戻ることを拒否して私立探偵を始める。亡き妻の兄コルテンは成功した大企業の経営者だが、彼の会社のコンピューターにハッカーが侵入したことから、犯人探しを依頼される。ハッカーの正体を暴いた彼は、事件の裏に彼とコルテンの過去に関わる重大な事実を発見するが……。現役の法学者であり、ベストセラー『朗読者』の著者が共作で放つ重厚な社会派ミステリ。『朗読者』はここから生まれた!
内容説明
環境破壊の進む八〇年代の西ドイツで、義兄の経営する化学工業会社のハッカー追跡を依頼された私立探偵ゼルプは、調査を進めるうちに義兄と自分の過去に関わる重大な事実をつかむ。戦前ナチの政権下で検事だった彼は、過去の罪の意識を頑なに持ち続け、自ら歴史の暗闇に入り込んでいくが…。『朗読者』の作家が知人と共作した初の長編ミステリ。
著者等紹介
シュリンク,ベルンハルト[シュリンク,ベルンハルト][Schlink,Bernhard]
1944年ドイツ西部のビーレフェルト市郊外で生まれ、ハイデルベルク、マンハイムで育つ。現在法律家としてベルリンとボンに住む。87年ヴァルター・ポップと『ゼルプの裁き』を発表。翌年発表した『ゴルディアスの結び目』で89年にグラウザー賞受賞。92年発表の『ゼルプの欺瞞』でドイツ・ミステリ大賞受賞。95年の『朗読者』は世界的なベストセラーとなり、ドイツ内外の文学賞などを総なめにした
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感想・レビュー
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キムチ27
A.T
藤月はな(灯れ松明の火)
桜子
いっこ