集英社新書<br> 誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇

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集英社新書
誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇

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  • サイズ 新書判/ページ数 160p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087213614
  • NDC分類 954
  • Cコード C0298

出版社内容情報

『存在の耐えられない軽さ』の著者
ミラン・クンデラが生涯をかけた探究
中欧のチェコに生まれたミラン・クンデラは20世紀後半の歴史と文学を「中欧」という視点から体現した作家。
2023年の没後、作品の再検証を試みる機運が高まるなか、クンデラが生涯をかけて探求した概念「中欧」と「小民族」を巡る両論考は作家の世界観を理解するための貴重な証言と言える。
また、主体的な関与がないまま自国の運命が一変するという「小民族」の置かれている状況は、現在のウクライナやパレスチナの情勢にも援用可能な視点であり、その警鐘は鳴りやむどころか世界中に響き渡っている。

●著者:Milan Kundera(ミラン・クンデラ)
チェコ生まれ。1975年よりフランスに住む。2023年没。
●訳者:阿部賢一(あべ けんいち)
1972年、東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。『翻訳とパラテクスト ユングマン、アイスネル、クンデラ』(人文書院)で第76回読売文学賞(評論・伝記賞)受賞。著書・訳書多数。

内容説明

中欧のチェコに生まれたミラン・クンデラは二〇世紀後半の歴史と文学を「中欧」という視点から体現した作家。二〇二三年の没後、作品の再検証を試みる機運が高まるなか、クンデラが生涯をかけて探求した概念「中欧」と「小民族」を巡る両論考は作家の世界観を理解するための貴重な証言と言える。また、主体的な関与がないまま自国の運命が一変するという「小民族」の置かれている状況は、現在のウクライナやパレスチナの情勢にも援用可能な視点であり、その警鐘は鳴りやむどころか世界中に響き渡っている。

目次

文学と小民族(解説(ジャック・ルプニク)
文学と小民族 チェコスロヴァキア作家大会での演説(一九六七年))
誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇(解説(ピエール・ノラ)
誘拐された西欧、あるいは中欧の悲劇(一九八三年))

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

173
好きな作家を3人挙げるなら、ヘミングウェイ、村上春樹、そしてミラン·クンデラになる。そのクンデラによる1967年の演説と1983年の評論である。彼が破壊者と呼ぶ検閲を行うイデオロギー信奉者に対する挑戦であり、権力の手から文化の解放を試みる動きとなっている。小民族という概念を中心においた中欧論を今読むと、文化そのものがアイデンティティの聖域であることが良く理解できる。まさに存在の耐えられない曖昧さである。2025/06/13

よっち

26
『存在の耐えられない軽さ』の著者ミラン・クンデラが生涯をかけた「中欧」と「小民族」を巡る両論考から作家の世界観を理解する1冊。揺籃期からローマ教会に基盤を置くヨーロッパの一部だったはずのハンガリーやチェコ、ポーランド。しかし東西ローマ帝国に象徴されるように常に二分されそれぞれ独自に発展を遂げてきた経緯、また主体的な関与がないまま自国の運命が一変する「小民族」の置かれる状況、常にロシアなどにアイデンティティを脅かされてきたこともあって、西欧側とは意識的にだいぶ隔てられている存在なのだなと実感させられました。2025/05/16

つまみ食い

7
プラハで抵抗運動を可能たらしめた小説や詩、演劇や雑誌などの「文化」がソ連により真っ先に弾圧されていったことが終盤で述べられ、一方フランスではそうしたものが弾圧もされずに日常的に消えていったと対比される。おそらくは多くの地域でクンデラがフランスについて述べるメディア的経験をしていると思われるが、そうした趨勢の中「中欧」といった概念や小民族といった概念が可能なのか、気になる。2025/05/29

ちり

2
“地理上のヨーロッパ(大西洋からウラル山脈にいたる)はつねに二分され、それぞれ独自に発展を遂げてきた。一方は古代ローマとカトリックに結びつき(ラテン文字をその特徴である)、もう一方はビザンツと正教に基礎を置いている(キリル文字がその特徴である)。一九四五年以降、二つのヨーロッパを分かつ境界線は数百キロほど西へ移動し、自分たちは西欧だと思っていたいくつかの民族は、ある朝目覚めると、自分が東側にいることに気づいたのだった”2025/05/28

kinsanwaseda2

0
「最小限の空間における最大限の多様性」 沖縄本をよく読んでいるけど、沖縄に響き合うテーマがあると思った。広く捉えて読みたい2025/05/21

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