出版社内容情報
数万人の調査により明らかになったのは、「スマホの長時間使用で偏差値が最大10下がる」など、予想を遥かに超える悪影響だった。子どものスマホ長時間使用のリスクを警告する、全保護者必読の一冊。
川島 隆太[カワシマリュウタ]
著・文・その他
内容説明
二〇一〇年より急速に普及したスマートフォンは日本人の生活に深く浸透し、街中を歩けばスマホを使う人を見かけないことのほうが珍しくなった。しかし、その使用に付帯するリスク、とりわけ子どもたちによる長時間使用の危険性や、成績に及ぼされる影響についてはあまり知られていない。本書は七万人の子どもたちを対象に、数年間にわたって行われた大規模調査の結果を基に、スマホやアプリの使用がもたらす影響を解明し、スマホ使用のリスクを正面から論じた、現代人、とりわけ全保護者必読の一冊である。
目次
スマホを使うだけで成績が下がる!?
睡眠不足が成績低下の原因か
スマホが先か、学力が先か
LINE等インスタントメッセンジャーの影響
テレビやゲームの影響
どれだけの生徒がスマホ等を長時間使用しているのか
勉強中のスマホ使用の実態
メディア・マルチタスキング
スマホが脳発達に悪影響を与えている?
スマホの依存度評価〔ほか〕
著者等紹介
川島隆太[カワシマリュウタ]
1959年千葉県生まれ。1989年医学博士(東北大学)。東北大学加齢医学研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
79
他館図書館本。 他の本で仙台市の学力追跡調査のことは知っていたのですが…、個人情報的にどうかと薄ぼんやり考えていたら、背番号つけて実行したのですね。貴重な情報をありがとうございます。 LINEの想像以上の破壊力とスマホの前頭前野の抑制能力に驚愕!勉強中にスマホゲームということで放置ゲーというのもありますね(放置することにゲームという存在意義があるのか疑っています)核兵器なみの人間破壊兵器にスマホをたとえていることには苦笑い。2025/03/30
ムーミン
39
スマホそのものやスマホの使用が、人間の脳やその他諸々に及ぼす影響はもちろん懸念している。私としては、それ以上に、スマホの使用による行動様式の変容が、子育てや人間関係の構築、ものの受け止め方、考え方にけっしてよくない状況を生み出している状況を日々目の当たりにしながら、本当に今のままでいいのかと考えてしまいます。2019/05/19
おさむ
37
脳トレで有名な川島先生の新著は、世間の風潮に真正面から異議を申し立てるものです。その主張を裏付けるのは仙台市内の中学生らを対象に行った追跡調査。確実にスマホが子供達の学力を蝕んでいることがわかります。やはり高校生まではスマホは持たせない方がいいかなあというのが私の結論です。たまたま自分の子供達もそうだったので、よかったなと思います。2018/04/04
TakaUP48
35
「脳トレ」で有名な川島先生の一冊。H25の仙台市内中学生2万2千人のデータ等を元に分析。1日4時間以上スマホをしている生徒は、家庭学習時間が2時間以上でも学力(テストの点数)が低い。スマホを全くしていない生徒より、1時間以内のスマホ利用者の方が点数が良い。他の教科も同じ傾向。文科省学力検査でも同様の結果。ITを使うと前頭前野は働かない!ギョ!この操作(投稿)もしかり。手書きで前頭前野は働く!マルチタスキングで注意分散となり認知能力が低下する。スマホは脳発達に悪影響を与えている!と警鐘を鳴らしている本。2019/11/03
mazda
29
予想していましたが、スマホ使用時間と学力の低下は相関があるようです。LINEやテレビゲームも同様ですが、スマホを全く使わない層の学力が低いのも興味深いところです。一説によると、収入が少なくスマホが買えないということのようです。収入と学力に相関があることは、残酷ですが事実のようです。対面で話すと前頭前野が活性化されるけど、テレビ会議や電話では活性化されないそうです。IT化もこれと似たような感じだろうということは、容易に想像できます。2019/05/29