集英社新書<br> ナチスの「手口」と緊急事態条項

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集英社新書
ナチスの「手口」と緊急事態条項

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087208962
  • NDC分類 323.34
  • Cコード C0231

出版社内容情報

自民党が加憲を狙う緊急事態条項。首相に権限を集中させるこの条項は、ナチスの独裁を許したワイマール憲法の条項と酷似する。独裁はいかに始まるのか。専門家ふたりが仔細に知らせる警世の書!

内容説明

自民党が、ながらく憲法に加えることを狙ってきた緊急事態条項。災害・テロ発生時への対策だというのが表向きの説明だ。しかし、首相に権限を集中させ、国民の権利を制限するこの条項に別の意図はないのか。じつはヒトラー独裁の始まりは、ワイマール憲法に書かれた同様の条項だった。憲法学界の重鎮が、ナチ・ドイツ研究の最先端をいく歴史家とこの条項の危うさを徹底的に解明する。

目次

第1章 緊急事態条項は「ナチスの手口」―大統領緊急令と授権法を知る(緊急事態条項の正体;「ナチスの手口」とは何だったのか ほか)
第2章 なぜドイツ国民はナチスに惹き付けられたのか(共産主義か、ナチズムか;ナチ党は「労働者のための党」ではない ほか)
第3章 いかに戦後ドイツは防波堤をつくったか―似て非なるボン基本法の「緊急事態条項」(「主権独裁」という誘惑;一度は削除された緊急事態条項 ほか)
第4章 日本の緊急事態条項はドイツよりなぜ危険か―「統治行為論」という落とし穴(フランスの非常事態宣言への誤解;厳格な要件で縛られたフランス緊急事態条項 ほか)
第5章 「過去の克服」がドイツの憲法を強くした(どんな記憶を伝承するのか;戦後初期は犠牲者の追悼どころではなかった ほか)

著者等紹介

長谷部恭男[ハセベヤスオ]
早稲田大学法学学術院教授。東京大学法学部教授等を経て、2014年より現職。日本公法学会理事長。全国憲法研究会代表

石田勇治[イシダユウジ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はドイツ近現代史。マールブルク大学Ph.D.取得。ベルリン工科大学客員研究員、ハレ大学客員教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

109
安易なアナロジーは禁物である。だが読めば読むほどに、暗澹として気分は沈んでゆく。あまりにも似ているのだ。この国の現状が、ナチスが権力を握ったその「手口」と。われらが日本国憲法は崖っぷちである。いや、もはや崖下へ向かって真っ逆さまに落下しはじめているのかもしれない。それを再び引っ張りあげるために、この非力なわたしにできることといったら、せいぜいが本を読むことと、その感想を書くことくらいである。だからそれをやることにした。政治や憲法の本なんて、ほんとうは読みたくなんかないのである。(1/3)2017/11/06

おさむ

39
麻生副総理がポツリともらした「ナチスの手口に学んだらどうかね」。あの言葉から浮かび上がるのは、世界一民主的だったはずのワイマール憲法下でヒトラーが合法的に政権を握ったという通説。しかし、この本を読むと形式こそ合法的だが、実態は違法だったことがよくわかります。大統領緊急令、議事堂炎上令、そして授権法。矢継ぎ早に法律をつくり、独裁者となったナチスの手口。民衆は時の勢いに流されずに熟慮する事が唯一の抵抗なのかもしれません。もう少し噛み砕いた表現だともっと読みやすかったなぁ。2018/02/28

樋口佳之

21
ナチス以後のドイツ等の歴史を知る中で、緊急事態条項について考える視点を得ると言う有意義な内容。第二章 なぜドイツ国民はナチスに惹き付けられたのか は簡潔かつ網羅的で素晴らしいと感じました。/自国の過去に向き合うことは同時に、自分たちがどのような憲法原理を選び取ってきたのか、選び取りたいのかという意識をも喚起してきた2017/09/17

coolflat

19
ナチスが権力を奪取していく過程(ブリューニング→パーペン→シュライヒャー→ヒトラー)がよく分かる。麻生の「ナチスの手口」発言に危機感を抱く人は多い。麻生の解釈ではナチスは「誰も気づかない」うちに、しかも「みんないい憲法と、みんな納得して」、いわば合法的に政権を奪取したと言わんばかりだ。みんなが気づかないうちに改憲されていく。皆はそこに危機感を抱く。しかしそうではないという。民主制からナチ独裁制への移行は、最終的には言論弾圧と国家テロを使って無理矢理成立させた「全権委任法」が鍵となった。決して合法的ではない2018/05/08

ソングライン

18
前半はドイツワイマール憲法の緊急事態条項をどのように利用しナチが独裁政権を成立させていったかが述べられ、後半は戦後ドイツの行政府、個人に権力を集中させない緊急事態条項に対する縛りとナチ時代のホロコーストに対するドイツ国民の意識の変遷が語られます。学ぶべきナチスの手口とは何かと疑問を持ち、読んでみました。2019/01/14

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