出版社内容情報
あらゆる動物の中で、なぜ人間だけが複雑な表情をつくれるのだろうか? 本書は人文・社会・自然諸科学の最新の成果をたずね歩きながら、人の思考と顔の関係について考察した、ユニークな一冊である。
内容説明
あらゆる動物の中で、なぜ人間だけが複雑な表情をつくれるのだろうか?さらに、最新の認知科学の成果によって、精緻なコミュニケーションや、抽象的思考の源泉が、乳児期の顔認知のメカニズムにあることも判明しつつある。思えば、人は太古の昔から、入墨や仮面、化粧など、多様な「顔」の森に深く分け入ることで、宗教祭儀や芸術を発達させ、共同体を形成してきた。本書は、人文・社会・自然諸科学の成果をたずね歩きながら、人と「顔」の関係について考察した、ユニークな一冊である。
目次
第1章 人間の顔はどのようにつくられたか(胎児の顔形成;顔の誕生 ほか)
第2章 人間の顔は特別だ(赤ちゃん学が生まれるまで;チンパンジーやゴリラの赤ちゃんの顔認識 ほか)
第3章 顔の“科学”から表情の分析へ(動物と人間の比較―古代・中世の観相学;“神の象り”の解読―ルネサンスから近代へ ほか)
第4章 顔の変容(顔の変工について;化粧する人間 ほか)
第5章 文化のなかの顔(肖像画―顔の物語;自画像のゆくえ ほか)
著者等紹介
大塚信一[オオツカノブカズ]
1939年生まれ。国際基督教大学卒業。63年、岩波書店に入社。「思想」や岩波新書、その他の叢書や講座ものの編集を担当。「へるめす」創刊編集長を経て、97年から2003年まで、代表取締役社長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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