集英社新書
顔を考える―生命形態学からアートまで

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  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087207095
  • NDC分類 469.43
  • Cコード C0240

出版社内容情報

あらゆる動物の中で、なぜ人間だけが複雑な表情をつくれるのだろうか? 本書は人文・社会・自然諸科学の最新の成果をたずね歩きながら、人の思考と顔の関係について考察した、ユニークな一冊である。

内容説明

あらゆる動物の中で、なぜ人間だけが複雑な表情をつくれるのだろうか?さらに、最新の認知科学の成果によって、精緻なコミュニケーションや、抽象的思考の源泉が、乳児期の顔認知のメカニズムにあることも判明しつつある。思えば、人は太古の昔から、入墨や仮面、化粧など、多様な「顔」の森に深く分け入ることで、宗教祭儀や芸術を発達させ、共同体を形成してきた。本書は、人文・社会・自然諸科学の成果をたずね歩きながら、人と「顔」の関係について考察した、ユニークな一冊である。

目次

第1章 人間の顔はどのようにつくられたか(胎児の顔形成;顔の誕生 ほか)
第2章 人間の顔は特別だ(赤ちゃん学が生まれるまで;チンパンジーやゴリラの赤ちゃんの顔認識 ほか)
第3章 顔の“科学”から表情の分析へ(動物と人間の比較―古代・中世の観相学;“神の象り”の解読―ルネサンスから近代へ ほか)
第4章 顔の変容(顔の変工について;化粧する人間 ほか)
第5章 文化のなかの顔(肖像画―顔の物語;自画像のゆくえ ほか)

著者等紹介

大塚信一[オオツカノブカズ]
1939年生まれ。国際基督教大学卒業。63年、岩波書店に入社。「思想」や岩波新書、その他の叢書や講座ものの編集を担当。「へるめす」創刊編集長を経て、97年から2003年まで、代表取締役社長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

4
顔は、同じパーツによって作られているにもかかわらず、様々な姿を見せる。人は互いに相手の顔を認識し、個人の識別を行うとともに、相手が何を考えているかを推察する。その推察が必ずしも正しいという保証はどこにも無いのだが、それでも相手の顔からは様々な情報を取得していることは間違いない。2014/07/24

ポカホンタス

3
顔の本はどうしても買ってしまう。幅広く顔についての情報を集めて整理した内容。著者は元岩波書店の有名な編集者でニューアカデミズムを支えた人。もう74才。知的好奇心はまだまだ旺盛なのだろう。そういう人と同じものに興味があることは少しうれしい。脊椎動物にとって顔は植物門と動物門とが唯一重なる部分という指摘や、赤ちゃんは視覚の能力がまだ未発達なのに顔には反応するという話などが面白かった。2013/10/19

Yoko Oishi

2
仕事関係で読んだ本。いろんな切り口から顔を考察。 受精から数日の間で顔が進化していくというのも面白いし、赤ちゃんが人の顔を認識していく過程も面白い。これから人の顔見てニヤニヤしてしまいそう。2017/07/27

淺野 昌規

0
顔は他人に見られることによって生きているのであり、他人の顔は私が見ることで活(い)きてくるものなのだから。(202ページ)2017/07/12

suginokirico

0
生物学的観点から、心理学、歴史文化、芸術まで様々な視点からアプローチした本。新書で専門的な処までは言及していないが興味深い一冊だった。 生まれたときから慣れ親しんでいるから忘れがちだけど、常々、人間程不気味な形状の生き物もめずらしいと思う。頭部と腹部の間は一旦細くなっておりぐるぐる動く、頭の上だけ毛が生え、5本に分かれた末節、二足歩行でうにうに動く。どこをとっても気色悪い。そして、その中でも一番、グロテスクなのが顔!だからこそ顔は面白い。この本を読んで、形状以外の観点から考察するのも楽しそうだなと思った。2013/11/10

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