出版社内容情報
物質的な意味での満足が幸福ではないことに、日本人は不安を感じつつも気づき始めている。日本人が知らない日本の素晴らしさを米英独の大学で研究員をした後、日本の大学で教鞭をとった著者が論じる。
内容説明
日本人が知らない日本の素晴らしさとは何か。90年代バブル崩壊直後に日本に留学し、米英独の大学に研究員として赴任、慶應義塾大学で教鞭をとった著者が、日本社会の希望と新しい幸福観について論じる。
目次
第1章 日本は沈んでいない(失われた二十年とは;資本主義的価値観から抜け出す ほか)
第2章 自分の人生は自らデザインする(一人暮らしをしていた小学生時代;理不尽を受け入れて平穏を手に入れる ほか)
第3章 世代を超えて調和する(学生にノマドを勧めない理由;日本の若者の間で進む幸福の革命 ほか)
第4章 美しく生きる(転職して通用する人材になる;韓国と日本のビジネスマンの違い ほか)
著者等紹介
キム,ジョン[キム,ジョン] [Kim,John]
作家。元慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。韓国生まれ。日本に国費留学。米インディアナ大学博士課程単位取得退学。中央大学博士号取得(総合政策博士)。ドイツ連邦防衛大学博士研究員、英オックスフォード大学客員上席研究員、米ハーバード大学インターネット社会研究所客員研究員等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
33
確かに、自信を失っている日本人、先行きが見えないための重たい空気は漂っていると思うけれど、日本にはまだまだ可能性はたくさんある。直してゆくべき欠点もまた、たくさんある。2015/03/11
ほじゅどー
15
★★★★★バブル崩壊後の失われた20年で日本は変わりつつあると指摘する。資本主義に支配された生活スタイルから抜けようとしており、個人の大切なものが、物質的なものから生活、信頼、社会貢献など、かたちのないものへと特に若い世代でシフトしつつある。日本は長い間、政治、国家について考えることを避け、経済に集中してきた。今こそ日本の将来を考える時。日本人が譲歩・妥協で対立を可視化せず、曖昧なままでいるのは、その方が居心地が良いからだか、そうやって自分の考えを抑えて生きていると、やがて自分の考えが無くなってしまう!!2017/01/18
しゅんぺい(笑)
4
流し読みやったこともあると思うけど、まとまりがなさすぎないか…。 第一章以外は、章立ての役割が果たされていないように思う。 自分の人生は自分でデザインする。もっともなことが、ずっと書かれている本。そういうところが最近の本っぽい。2013/08/29
yori
3
★★★★☆ 日本人は不安を抱き過ぎる気がする。こんなにも恵まれているのに。でも若い世代はその事に気付き始めている気がする。2015/06/21
拓陽(いっぽまえへ)
3
この本を一言で表すとすれば、「言い得て妙」だろうか。日本の社会状況を把握、考察し、なめらかに表現されている。もう一つは、その社会の中を生きて行く為の自己啓発的な分析と提案、提言である。両方とも実に的を得て、うまく表現されていていると思う。特に面白いと思ったのは、韓国と日本との社会状況の比較で、著者ならでは論説ではないでしょうか。2~3回読んで自分のモノにすれば、ちょっとした社会通になれそう。2013/12/31