内容説明
世界史上、これほど多くの曲者たちが登場した時代はない。マリー・アントワネット、ルイ十六世、ミラボー、ロベスピエール、ダントン、サン・ジュスト、マラ、ナポレオンといった「主役」だけではなく、一般には知られていない「端役」に至るまで、その人生遍歴は大河小説をも超えるドラマである。そして、居並ぶ肖像画の一つ一つに、巨大な歴史の影が何と色濃く刻印されていることか。本書は、西洋歴史小説の第一人者が、フランス革命史に登場する有名無名の人物たちの肖像画およそ80点を取り上げ、彼ら彼女らの人物評を軽妙な筆致で描いたユニークな一冊である。まさに、人の顔に歴史あり。
目次
1 前夜の肖像
2 国民議会の英雄たち
3 憲法を論じる横顔
4 王家の肖像
5 どこか呑気なジロンド派
6 喧しきコルドリエ街
7 厳めし顔のジャコバン派
8 戸惑い顔のテルミドール派
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科で西洋史学を専攻。93年、『ジャガーになった男』で第六回小説すばる新人賞を受賞。99年、『王妃の離婚』で第一二一回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごへいもち
21
革命時の肖像画を並べて興味ある手軽な本ではあるが文は趣がない。この著者は気になりながら読んだことがなかったが読む気は失せた。ず~っと、見てくるとナポレオンが頭抜けて美しい2011/05/22
rosetta
20
『小説フランス革命』『ナポレオン』を読んだ後に読むといい復習になったし、前に読めばいい予習にもなるだろう。80枚近い肖像画と事件の場面を描いた何枚かの絵で実質の文字数はページ数以上に少ないので簡単で分かりやすい。「前夜の肖像」「国民議会の英雄たち」「憲法を論じる横顔」「王家の肖像」「どこか呑気なジロンド派」「喧しきコルドリエ街」「厳し顔のジャコバン派」「戸惑い顔のテルミドール派」2020/02/18
e
18
久しぶりのフランス革命に関する本。著者の「小説フランス革命」に登場していた人がこんな顔だったのか!と楽しく読めました。顔を知ってる人でも見たことの無い肖像画もありよかったです。これを参考にしながらまた小説フランス革命再読したい。2019/04/08
Riopapa
18
著者の小説フランス革命を読んでいるところだったので、登場人物たちの顔がわかってよかった。ルイ16世はベルばらとはかなり違った雰囲気。2017/07/16
あなほりふくろう
13
「小説フランス革命」の副読本、というか登場人物紹介。人相と作中での行動が結構はまっていて面白い。p41ラ・ファイエットが無駄にかっこいい。p45バイイが座薬に見えるw p60タレイラン、成程うまいもん食ってそう。p117幸せそうなデムーランとその家族、この絵を数ヵ月後に直視できるか自信がない。p124ロベスピエール、誠実な印象。そしてp147ナポレオンが非常に精悍な顔つきで、最後に〆るのはやはりこの人か。2012/06/02