集英社新書<br> 「権力社会」中国と「文化社会」日本

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集英社新書
「権力社会」中国と「文化社会」日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 189p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087203486
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C0231

内容説明

日本と中国の政治的関係は、なぜ悪化しているのだろうか。これまで歴史認識の違い、靖国神社参拝問題等々多くの理由が挙げられ、またさまざまな論が出されている。しかし、そこでは重要な点が見落とされてきたように思われる。それは日本と中国の社会特質の差である。日中の社会特質はかなり異なっており、そこに誤解の根本要因があると思われるのだ。この新しい視点から、冷却した日中関係を読み解き、さらに共存への未来を探る。

目次

壁は「社会体制」だけではない
壁の原点は「社会特質」にある
「権力社会」対「文化社会」
「政治的外交」対「文化的外交」
「戦略型友好」対「情緒型友好」
歴史問題は本当に重要なのか
南京大虐殺の有無がなぜ議論されるのか
より「愛国的」なのは中国人か日本人か
ODA、円借款は感謝すべきか
脅威になるのは中国か日本か
皆が同じ被害者か
A級戦犯だけが許されないのか
壁を乗り越えるために

著者等紹介

王雲海[オウウンカイ]
一橋大学大学院法学研究科教授。1960年中国河北省生まれ。82年西南政法大学卒業後、中国政法大学教師を経て、中国人民大学大学院に進学。その後日本に留学し、一橋大学大学院法学研究科で修士および博士号(法学)を取得。一橋大学講師を経て、99~2000年ハーバード大学ロー・スクール及びアジア研究所客員研究員、03年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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in medio tutissimus ibis.

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中国人特有の、自分から拡げた大風呂敷に足を取られて盛大にすっ転ぶ例のアレ。そこかしこに見るべきものはあるのだが、やはり理論だけが先走りすぎてて不務正業の謂いは免れない。日本で出してる本とはいえ日本の分析…に偏りすぎてて中国の事はほんの概論で済ませる部分も多いのと、日本を文化社会と表現しつつも結局は権力闘争階級闘争の場であると言ってるに過ぎない事、展開してる日本論に照らし合わせれば評価されるわけがない書き方をしてる事が特に残念なところ。著者は五章以降が核心だというが、三章まで理論の話とあとがきが一番楽しめる2016/01/15

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6.0/10法学者としての著者は、政治学や社会学の場において、素人とも同然だ。面白いと言えるところはないのではないが、やはり社会学の基本的な研究方法に沿っておらず、ほとんどの内容は個別の事例や感性に基づいているから、評価できない。2022/03/23

OOO

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社会の原点として社会関係の形成や社会秩序の創出にあたって常に中心的役割を果たし、個々人の行動や生活に最も大きな影響を及ぼすような内在的なもの(原理・力・領域)を「社会特質」としそれを踏まえて日中を比較している。 著者は日中の社会特質の違いにより相手を誤解しているという。ただ理解したとしても自国の社会特質から受け入れがたい状況があるように感じる。そこで「法律社会」である米国のように「法律で規範的」な日中関係にすべきと著者は提案するが日本の「社会特質」からすればそのような関係を築くのは無理があるように思える。2020/08/03

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