集英社新書
反戦平和の手帖―あなたしかできない新しいこと

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087203349
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0231

内容説明

平和でいるために武力は必要という前提の下、戦争を限定的に肯定する論理を「正戦論」という。この考え方が、各国の法制度や国際法の基盤となり、反戦平和を嘲笑う現実主義者たちの論拠ともなっている。しかし、彼らの常識は、ほんとうに「現実的」なのだろうか?本書では、沖縄の悲劇を直視しつづける音楽家と、元アメリカ海兵隊員の政治学者という異色コンビが、自らの来歴を振り返りながら、第二次世界大戦後のアメリカ、日本、沖縄における既存の運動のあり方を具体的に検証していく。着実に進行しつつある滅亡の現実に抵抗するための、一般常識としての反戦平和。

目次

「現実的な戦争」は存在するか?
第1部 戦後六〇年を語る(ハイサイおじさんと戦争の狂気―喜納昌吉が見た戦後世界(~一九七二年、沖縄復帰まで)
「戦争をしません」から「戦争は禁止されています」まで―ダグラス・ラミスが見た戦後世界(~一九七二年、沖縄復帰まで)
二〇世紀の社会運動を振り返る―沖縄の本土復帰以後)
第2部 私たちに何ができるか(もう間にあっていない問題の解決策;一般常識としての反戦平和)

著者等紹介

喜納昌吉[キナショウキチ]
1948年、沖縄生まれ。音楽家、参議院議員。代表曲に「ハイサイおじさん」「花~すべての人の心に花を~」など

ラミス,C.ダグラス[ラミス,C.ダグラス][Lummis,Charles Douglas]
1936年、サンフランシスコ生まれ。政治学者。元津田塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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sasuke

2
喜納さんのヒット曲「ハイサイおじさん」の背景にある物語が衝撃的で悲しかった。あの明るい軽やかなリズムからは思いも寄らない事実だった。  私にはとても不思議に思うことがある。それはこの「ハイサイおじさん」もそうなのだが沖縄に関係する「島唄」「涙(なだ)そうそう」が作られた背景には「あるひとりの人物にかかわる大きな悲しみ」と「その人に向けた具体的な(specific)思い」があり、そこから飛翔し、普遍化しているということ。2006/04/06

おたきたお

0
喜納昌吉とC・ダグラス・ラミスの対談を載せた本。個人的には「ハイサイおじさんのモデル」(悲しい過去を背負っていた)、「戦争をけしかけた側からの発信」(加害者側の被害者の伝承)、「思い込みとの闘い」、沖縄よりも小さな島国であるマルタ島の独立の話、「軍産複合体維持のための戦争」、ラミス氏自身の海兵隊での体験、喜納氏が国際通りでラミス氏が自著を売っている姿を見てすごいと思ったところ。そういうのが印象に残った。2007/01/01

ele_jun

0
細部の話、体験の話は興味深いのだけれど、全体論になると日本やアメリカへの不信感が強すぎて、客観性に欠ける傾向を感じる。2009/07/23

健康平和研究所

0
ハイサイおじさん。ラミスのお父さん銃を打たない刑事。沖縄列伝第一・島小。路上で三線弾ける人が減ってCDを買ったりお金を使わないと娯楽を楽しめなくなってきている。プエルトリコのビエケス島の米軍基地を追い出した。地中海にあるマルタ島独立2018/02/13

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