内容説明
平和でいるために武力は必要という前提の下、戦争を限定的に肯定する論理を「正戦論」という。この考え方が、各国の法制度や国際法の基盤となり、反戦平和を嘲笑う現実主義者たちの論拠ともなっている。しかし、彼らの常識は、ほんとうに「現実的」なのだろうか?本書では、沖縄の悲劇を直視しつづける音楽家と、元アメリカ海兵隊員の政治学者という異色コンビが、自らの来歴を振り返りながら、第二次世界大戦後のアメリカ、日本、沖縄における既存の運動のあり方を具体的に検証していく。着実に進行しつつある滅亡の現実に抵抗するための、一般常識としての反戦平和。
目次
「現実的な戦争」は存在するか?
第1部 戦後六〇年を語る(ハイサイおじさんと戦争の狂気―喜納昌吉が見た戦後世界(~一九七二年、沖縄復帰まで)
「戦争をしません」から「戦争は禁止されています」まで―ダグラス・ラミスが見た戦後世界(~一九七二年、沖縄復帰まで)
二〇世紀の社会運動を振り返る―沖縄の本土復帰以後)
第2部 私たちに何ができるか(もう間にあっていない問題の解決策;一般常識としての反戦平和)
著者等紹介
喜納昌吉[キナショウキチ]
1948年、沖縄生まれ。音楽家、参議院議員。代表曲に「ハイサイおじさん」「花~すべての人の心に花を~」など
ラミス,C.ダグラス[ラミス,C.ダグラス][Lummis,Charles Douglas]
1936年、サンフランシスコ生まれ。政治学者。元津田塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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