集英社新書
反日と反中

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087203066
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C0231

出版社内容情報

いま危機に立つ日中関係を分析!
なぜ中国で反日感情が高まるのか。両国の歴史を検証しながら、日中間に横たわるさまざまな問題を分析し、中国側の学者とのシンポジウムの成果も取り入れつつ、反日・反中を克服する道を探る。

内容説明

近年、中国では反日感情が高まり、日本でも反中感情が芽生えている。経済的にはますます相互依存が深まっている両国で、いまなぜこうした現象が起きているのだろうか?近代以降の日中関係には、靖国神社参拝や尖閣諸島、歴史教科書といった個別の問題だけでは説明することのできない、長い歴史のなかで形成された複雑な国民感情が横たわっている。現代に影響を与え続ける日中の歴史をひもときながら、不毛な感情的対立を超え、東アジアの両国が共に発展しうる道程をさぐる。

目次

第1部 感情的反発としての反日と反中―狭隘なナショナリズムか(中国の反日騒動;日本の反中感情)
第2部 対日観と対中観のルーツを求めて(中華世界の安定から動揺、そして再興へ;日本の国民感情としての反中意識―羨望感の倒錯;中国の国民感情としての反日意識―蔑視観の倒錯)
第3部 共産党支配と経済的擡頭(国民を結束させるためには反日は不可欠;中国の市場経済への驀進は「脅威」か、「軽蔑」か)
第4部 争点とその行方(今日の反日と反中の対峙;本当に反日と反中を超克できるか)

著者等紹介

横山宏章[ヨコヤマヒロアキ]
1944年山口県生まれ。一橋大学法学部卒業。法学博士。中国政治・外交史専攻。明治学院大学法学部教授、県立長崎シーボルト大学国際情報学部教授を経て、北九州市立大学大学院社会システム研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

里馬

13
反日家は中国の長所と日本の短所のみを、反中家は日本の長所と中国の短所だけを考えてしまいがちだ。論破してやりこめる事が彼らの目的なのだろうか?距離があるなら隣国なんだし、互いに歩みよって行こうよ。 日中関係に興味ある人、ぜひぜひおためしめしませませ!!2009/07/13

giant_nobita

3
日中近代史を辿りながら、相手国に対する見方の変化を、「反日」「反中」だけでなく、「軽日」「羨日」「異日」などの概念を用いて論じた第二部がよかった。特に反中意識の芽生えを幕末期に置く議論は興味深い。中国のウェブサイトやシンポジウムでの中国人の意見も取り入れて、バランスを取ろうとしているのにも好感が持てる。現状認識においていささか古い部分が目立つのと、重複する記述が多くてくどいのは難。2014/03/26

とんこつ

1
日中間の色々な事件や問題を両国の立場から書いていて、頭の中がとても整理されました。反日の表層部ではなく深層部までに目を向けて分析しているところは良かったと思います。人民側としては政府批判としての反日、政府側としては人民の統一のための反日、このロジックはとても興味深いです。そしてこのロジックはいつまでもつのか、観察していたいです。2011/11/14

しめ

0
十余年前の親書。「複雑」なテーマではあるけど、しっかり向き合わないといけないものであることに間違いはない。近代以降の日中関係は個々の事象のそれぞれだけでは成り立っていないことを再認識。両国にとってより良い未来をつくっていくのは、誰よりも今を生きる自分たち。2017/09/26

くらた

0
日中の政治的緊張関係は、長い歴史の中で形成された複雑な国民感情が根底にあるため、短期的に克服することはとても難しい。理解しづらい反日反中感情の原因を、歴史的な視点を通して解説してくれるので非常に分かりやすかった。2009/07/24

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