集英社新書
メディアと芸術―デジタル化社会はアートをどう捉えるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 249p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201529
  • NDC分類 702.06
  • Cコード C0270

内容説明

メディアと芸術は、深いかかわりをもちながら発展してきた。十五世紀の印刷技術や十九世紀の写真・映像技術の出現は、当時の芸術に大きな影響を与えた。そして今日のデジタル技術の発達は芸術表現に革新的な変化をもたらし、六〇年代のコンピュータ・アートから、現代のインタラクティブで人間の五感を拡張するアートまで、新たな美のスタイルを生み続けている。また、かつての古典の名作も現代のデジタル処理によって、メディア・アートに進化しつつある。こうした現象は人間の感性にどのような影響を与えていくのか、私たちは今日のデジタル化社会にアートをどう捉えていくのか。さまざまな視座から論じる。

目次

序 芸術とメディアの新しい波
第1章 IT革命は産業革命を超えた(メディアと文化の変容;活字とポスター文化 ほか)
第2章 デジタル・メディアとメディア・アート(映像メディアと二〇世紀芸術;テクノロジーと視覚表現の拡大 ほか)
第3章 二一世紀のメディアと芸術文化の行方(メディアの進化と文化の変容;デジタル・メディアと芸術新時代 ほか)
第4章 デジタル・メディアと感性(メディアと感性;メディアの進化と意識の拡張 ほか)

著者等紹介

三井秀樹[ミツイヒデキ]
1942年東京都生まれ。東京教育大学教育学部卒業。同大学大学院教育学専攻科芸術学専攻修了。筑波大学芸術学系教授。専攻は構成学、メディア・アート
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

44
活字出版から始まるメディアの歴史と現在。感性という、芸術に触れる際に最も大切なところに触れている。2016/05/08

中島直人

2
(図書館)読了2022/11/23

ちくわ

1
10年以上前の本ですがなかなか面白い。デジタルメディアの出現により、1回生をその価値としていた芸術に、「複製」という概念が混入してきてた。今や、「複製」の精度は上がり、「ホンモノ」と「コピー」の違いは表面上見られなくなっている。というより、「モノ」自体に違いはないと思う。だからこそ、「芸術」(および「感性」)にとって重要になってくるのは、「結果」ではなく「過程」ではないだろうか。このことは、「デジタル」と「専門性」を考える際の議論も同様である。「芸術」のもつ「感性」の現代社会における意義について考えたい。2016/07/31

TAKAMI

0
近代以降の技術と芸術の関係について、メディアという軸も加えながら歴史を俯瞰し問題提起が続くけど、いつデジタル化社会のアートの捉え方について批評するんだろう?と思って読んだが最後の章か。しかし「コンピュータによるインタラクティブ性やオートマティズム性、偶発的生成の形象」をアートと認識していないのは驚いた。芸術が既存の価値観をどれだけ揺れ動かすか、という点での評価はしないんだね。歴史の話も、知識の無い人には情報量が多すぎるし、少しでも触れたことのある人には知られた話で、どんな人を対象にした本かわからなかった。2015/09/18

さやややや

0
お勉強だと思って読んでました。メディアと芸術の関係性の歴史については、順を追った説明で(そもそも因果関係がありまくるし)わかりやすかったです。しかし21世紀んとこはなぁ、、、2002年に書かれた内容が2007年の現在「常識じゃん」としか思えず!やっぱ最新のことについて書かれた本って日本語では出てないのかなぁ。。。メディアと芸術に興味がある程度の人にはちょうどいいかも。2007/03/15

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