内容説明
ストレッチャーに横たわり手術室に運ばれていく人と見守る家族たちとを分かつトビラ。このトビラの向こうで何がおこなわれ、患者はどのように守られているのか。手術室でおこるすべてを、手術の進行役であり患者の状態を逐一チェックしている「麻酔科医」が、はじめて明らかにする情報公開の書。全身麻酔をかけられるとどうなるのか。お腹を切られるとどうなるのか。意識は?痛みは?豊富な事例をまじえて手術のすべてを教えてくれる、一般人はもちろん、医療関係者、医学生、看護学生にも役立つ斬新な実用書である。
目次
第1章 手術入門
第2章 手術室の中へ
第3章 麻酔をかけるということ
第4章 全身麻酔がもたらすもの
第5章 手術という「侵襲」がもたらすもの
第6章 手術からの回復
第7章 手術の決定から手術当日まで
第8章 手術前に情報を交換する
第9章 麻酔科医と手術室専属看護婦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひなっとぉ
30
61点…もし大きな病気になったら、全身麻酔して眠っている間に、手術で悪いとことってもらって…。なんて漠然と思ってましたが、ちょっと考えを改めなきゃなならないと思いました。まず、手術とは唯一合法的に人を傷つける行為であって当然体にはそれなりのダメージが加わる(侵襲)ということ。そして全身麻酔がかかっているということは、呼吸など体の多くの機能が停止しているということ。手術における麻酔科医の重要さもよくわかりました。2011/12/30
チョコモカ
5
借本。手術を直前に控えている人もしくは、医療に携わる予定の方々には必要な情報。もし癌になっても戦うという選択肢をほぼ放棄している自分にとって必要ない内容でした。不安になっている方々には教えてあげられるけどね。2015/07/19
守岡祥子
4
医療もののドラマは好きだが、ドラマはドラマ。いくら監修が入っても、そこは良くも悪くもフィクションなのです。 密着ものの医療ドキュメンタリーも然り。オペシーンなどはぼかし処理されてます。(当然といえば当然) 活字で、見たくても見えない手術室の内側に迫った一冊。 医療従事者でない素人にも大変分かりやすい。 そして、手術や麻酔、病に対する過度の恐怖はなくなり、同時に自分、家族、周りの人の健康に感謝。 健康なうちに読めば、万一の際に迅速に適切な判断を下し、プロにお任せできると思った。2013/12/03
かもっぱち
3
手術室の説明というより侵襲性のある手術のメリットとデメリットを詳しく説明してくれている。手術に対する見方が変わるのでオススメ。読みやすい2014/03/26
Wyoshi
3
麻酔医から見た手術というもの。医療を学んでいる人には具体的な知識も役に立つだろうが、普通の人には、結論は一つ。できる限り手術を受けるのはやめよう。手術というのは例え病気を治すためであっても、体にとって大きな負担だということ。ほかに仕方がない場合の最終手段だということ。2011/12/07