内容説明
死に際の景虎の怨念を受け、付喪神となった吉祥丸。偽景虎を首領とする黒鳥党はそれを利用し、狂刀を生み出していた。一か所に置かれた夥しい数の狂刀は、巨大な刀の化け物となり、殺戮を始めた。景虎は化け物を止めるべく念を駆使するが、苦戦し力を使い果たしてしまう。そこへ、直江が駆けつけて来た。希望を繋いだ景虎だったが、直江は無表情のまま太刀を抜き、斬りかかってきた…。
著者等紹介
桑原水菜[クワバラミズナ]
9月23日千葉県生まれ。天秤座。O型。中央大学文学部史学科卒業。1989年下期コバルト読者大賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶっくlover
8
決着がつけばついたで次の話しが気になる。もっとゆっくりと読もうと思っていたのに┐(-。-;)┌2021/10/24
きな粉
7
凄くよかったです。景虎と晴家それぞれの敗戦側の想いが突き刺さってきて泣きそうになりました。戦国時代、戦に全てを振り回されて奪われる民。この邂逅編、クオリティ高くてかなり好きです。これを読んだ後にもう一度本編読みたくなりますね。2016/02/11
ロェント
5
再読。景虎が自分を必要としなくなった民衆を目の当たりにするシーンが切なかったです。一方の直江は自分を憎悪する晴家と対峙します。この巻ではまだ直江は“自分は監視者だ”なんて言って景虎に深入りはしていませんが、端から見てるともう手遅れ感満載な描写もちらほら。格好つけてないでとっとと素直になれば良いのにと思ってしまいました。2012/12/31
枯伍
5
過去の自分との対決。春日山でひとり頑張ってる色部さんにも注目したい。2012/11/08
香
4
柿崎晴家がまっすぐに景虎を思っていて、デカいしゴツいのに何だか可愛いです。景虎や直江も生きていた頃の記憶や見知ったものがまだ生々しく目の前に存在していて、敵側だとかこちら側だとかすぐ揺れてしまうのが痛々しい。それでも生前の自分とのけじめをつけようと立ち向かう景虎の強さやまっすぐな心がきれいな人なんだなと思えます。直江がそこに目を奪われつつあるようなので、ニヤリ。少しずつなじんでくれれば。2017/12/15