出版社内容情報
框一族との死闘、ついに決着!!
框一族の陰謀で、越後のある地域から神仏が封じ込まれてしまった。神仏の力で怨霊を調伏する“上杉夜叉衆"は最大の武器を奪われ、次々と框一族に破れる。大将・景虎も猩々の手にかかり死亡…!
内容説明
猩々との闘いの中、喀血に倒れ息絶えた景虎。だが使命を全うせずに死ぬなど彼には許されず、闇雲に掴んだ新たな宿体へと換生する。それは神隠しに遭い言霊の神通力を得た六郎太だった。だが悔やんだところで事態は変わらない。框の長・蘭陵王の企むままに神々は隠され、宇具奴神の力は強まり、春日山城へ侵攻する手立ては進む。景虎は六郎太として宇具奴城へ迎えられ蘭陵王と対峙するが…。
著者等紹介
桑原水菜[クワバラミズナ]
千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。1989年下期コバルト読者大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
24
兵蔵太との約束を守れなかったことを悔やみ、無意識に計算していた自分の醜さを恥じる景虎だけど罪悪感に溺れて甘んじることを禁じ、自分が為すべきことを為す姿が哀しすぎて、換生の罪深さを痛い程、理解していた悔やむ直江と共に涙。本編では柵に雁字搦めになって痛々しいまでに感情が出せなくなっていた勝長さんが感情を爆発させるのが嬉しくも今後を考えると切ないです。東人坊の「皆、戦が生んだのです」という叫びは今も形が変わってもある。直江達が飛ばされた並行世界の差異にミラージュを一時、大河SFBLと考えていた頃を思い出しました2013/03/16
フキノトウ
18
直江が、「我が主は上杉景虎だ」と言う処に、感動しました(〃艸〃)楊貴妃と勝長の気持ちが切なかったです。2014/05/12
☆kubo
14
景虎が換生して子供の姿に…!ここから直江が景虎を見る目が"ライバル"から"守るもの"に変わった感じです。やはり見た目の影響は大きいのか。長かった奇目羅編もあと一冊かな?私は夜叉衆が揃って戦う話がみたいなー。2013/01/26
枯伍
12
三郎次から六郎太へ。苦悩しながらも宇具奴神をもちいる框との戦いは続く。敵の正体もわかって…バトルに次ぐバトル。今回は直江がデレ悩んでますね。終盤十四郎くんががんばってかっこよかった。2017/10/01
めめ
11
前巻でこうなる事は予想出来たが、やっぱりって感じ?長秀もちょっと危なそうだしどうなるんだろう。景虎を守り切れなかった事に慟哭する直江と、そんな直江に対してただ「すまぬ」と言うしかない景虎に、怨讐を超えて結ばれた主従の絆を感じて切なかった。しかし今回のMVPは個人的には色部さん!大活躍もさることながら、「私のものになれ」って何それー!夜叉衆一冷静沈着な後見役の彼がマジギレして感情的に暴れるシーンなんてよもや見られるとは思わなかった…。邂逅編もラスト1巻を残すのみ。これで夜叉衆と本当にお別れかな。淋しいな…。2012/12/04