講談社学術文庫<br> 天皇の歴史〈3〉天皇と摂政・関白

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講談社学術文庫
天皇の歴史〈3〉天皇と摂政・関白

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924832
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0121

出版社内容情報

藤原北家が台頭し、外戚と皇統がせめぎ合うなかで、天皇と摂関は対立していたのか? 政争が続く平安の内裏で、王権は変貌していく。講談社創業100周年記念企画として刊行され、高い評価を得た全集がついに学術文庫化。第3巻は、9世紀半ばの文徳天皇から、11世紀半ばの後冷泉天皇まで、16人の天皇の時代を取り上げる。「摂関政治の時代」として知られる200年間である。
一般に「摂関政治の時代」というと、天皇を抑えつけ、勝手気ままな政治を行っていた摂政・関白や、寝殿造りの邸宅で日々、宴にふけっていた貴族たちをイメージするだろう。しかし、こうした「政治を私物化する摂政・関白」という見方は、近代以降の歴史観である。本書では、必ずしも対立するものではなかった「天皇」と「摂関」を、王権を構成する総体としてとらえなおす。
幼帝清和の外祖父、藤原良房から摂関政治は始まった。失脚した菅原道真の怨霊問題、将門・純友の乱、醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」、そして藤原道長の栄華。王権をめぐる姻戚関係を藤原氏が支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは、いったい何か。皇統が錯綜し、政争の続く平安京の内裏を舞台に、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく過程を描き出す。
〔原本:『天皇の歴史03巻 天皇と摂政・関白』講談社 2011年刊〕

学術文庫版のまえがき
序 章 天皇の変貌と摂関政治
第一章 摂政・関白の成立と天皇
   1 最初の摂政・藤原良房 
   2 関白基経と阿衡事件 
   3 光孝皇統の成立と皇太子
第二章 「延喜・天暦の治」の時代
   1 宇多天皇と「寛平の治」
   2 道真の怨霊・将門の乱・内裏炎上
   3 「延喜・天暦の治」の評価と実態
第三章 摂関政治の成熟
   1 皇統並立と外戚 
   2 藤原道長と三人の天皇
   3 摂関政治の黄昏
第四章 王権をめぐる人々
   1 太上天皇
   2 皇后と母后
   3 蔵人所・殿上人・検非違使
第五章 儀式・政務と天皇
   1 即位儀礼と「神器」
   2 摂関の政務と天皇の政務
   3 饗宴と君臣関係
第六章 仏と神と天皇
   1 国家の仏事・天皇の仏事
   2 祭祀と行幸
   3 穢れと怨霊
第七章 摂関期の財政と天皇
   1 受領のもたらす富
   2 蔵人所と天皇の食事・料物
   3 天皇家の財産
終 章 天皇像の変容
主要人物略伝
参考文献
年 表
歴代天皇表
天皇系図
索 引


佐々木 恵介[ササキ ケイスケ]
著・文・その他

内容説明

九世紀後半、幼帝清和の外祖父・藤原良房から、摂関政治は始まった。菅原道真の怨霊問題、醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」、そして道長の栄華。王権をめぐる姻戚関係を藤原氏が支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは何か。「摂関による政治の私物化」という見方を超えて、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく二〇〇年を描く。

目次

序章 天皇の変貌と摂関政治
第1章 摂政・関白の成立と天皇
第2章 「延喜・天暦の治」の時代
第3章 摂関政治の成熟
第4章 王権をめぐる人々
第5章 儀式・政務と天皇
第6章 仏と神と天皇
第7章 摂関期の財政と天皇
終章 天皇像の変容

著者等紹介

佐々木恵介[ササキケイスケ]
1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。聖心女子大学教授。専攻は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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レアル

44
タイトル通り、この巻は天皇と摂関政治。簡単に言えば摂関政治とは藤原家が朝廷政治を主導する体制を作るためにできたモノ。そのお陰か、天皇の周りにいろいろ人がついたため奈良時代では天皇自らがあれだけ行幸していたのに、内裏から出てこなくなった。しかもこの体制はこの時代を特化してモノではなく後世まで続くものとなっていく。その摂関政治と天皇が同じ方向に向いていれば問題ないが、時にチグハグな方向を向く時問題が起きる。そんなこの時代に起こった出来事をこの本で考察している。読み応え抜群なシリーズ。次巻へ。2021/11/30

chang_ume

5
冷泉系と円融系の皇統迭立によって外戚関係の安定的構築が可能となった経緯をまず。その後、後一条の段階で迭立解消となったことが結果的に外戚関係の不安定化、後の院政を招くとの指摘は歴史の皮肉を感じるところです。また「太政官政治」の体制下、機関説的に天皇の制度化が進展するなか、「天皇のみがなしえたこと」として神器の保持と継承を抽出する議論は敗戦時の昭和天皇の行動と合わせて興味深い。天皇とは身体なのか記号なのか。2018/02/19

キョートマン

4
耳慣れない儀式名などが怒涛のように出てくるのでなかなか難しかった。日本は昔から形式にこだわってたんだなーと半ば呆れた。2020/05/30

おりひら

2
平安期の天皇と貴族の関係。貴族でも特に摂政と関白との関係。そして、その関係が「天皇」の扱いとあり方が変質していくのだと。「天皇」と言う存在が朝廷の政治を動かすためには必要な存在だが、神聖性がどんどん薄れていくようだ。今の「天皇」に持つイメージと相当異なる。これについても言及していて、それは、そうなのだろうと思った。それにしても「摂関」と言う地位を確保するため「娘がほしい」と言う理屈も理解できるが笑える。それにしても血縁関係がメンドクサイ系図になっている・・・。2023/01/29

Eiji Nanba

1
今回は摂関政治の時代から院政の初期まで。摂関期の人間模様も興味深かったが、院政の始まりの時期もまた面白い。院政は上皇が権力をふるうため、ではなく、天皇の正統性を守るためだったとは!今回も読み応えありでした。2019/08/07

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