出版社内容情報
欧州では五輪、サッカーW杯と並び称されるツール・ド・フランス。100回目を迎える世界最大の自転車レースの魅力をこの一冊にここ数年、ヘルシー志向の高まりやエコの観点から、自転車に乗るサイクリストたちが急増、自転車ブームが到来している。実は、これが日本におけるブームの3度目で、高度経済成長期において青春を満喫する「銀輪サイクリングブーム」が最初、1985年にNHKが特集で放送したことがきっかけで「ロードレーサーブーム」が起きたのが2回目である。
その2回目のブームを巻き起こした放送というのが、世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」である。「ツール」とは「一周する」という意味のフランス語で、文字どおりフランス全土を約3週間にわたって自転車で一周する。途中、数々の名場面の舞台となったアルプスやピレネーの山々を駆け上ったりし、総距離はじつに3600kmにも及ぶ。
そんな壮絶なレースのはじまりは、1903年。スポーツ新聞の拡販キャンペーンとして実施されたことに由来する。以後、二度の世界大戦による中断をはさんだものの、今年2013年6月29日から開幕する大会でちょうど100回目を数える。
本書では、100回を数えるまで歴史を積み重ねてきたツール・ド・フランスのスポーツとしての魅力を、これまでの名勝負・名選手にまつわるエピソードから抽出し、同時に、歴史を育んできたフランス、ひいては欧州文化の土壌を紹介する。
近年、南米や東欧の選手たちの躍進が目覚ましいなか、日本人選手の活躍も記憶に新しい。アームストロングのドーピングによる7連覇剥奪といった事件もあったが、新たな世紀に突入するツール・ド・フランスの魅力を一冊に。
プロローグ 自転車ロードレースとは何か
第1ステージ フランスの英雄とアメリカの開拓者
第2ステージ ツール・ド・フランス5勝クラブ
第3ステージ 黎明期からビッグイベントになるまで
第4ステージ 偽りの王者に戦いを挑んだライバルたちの悲運
第5ステージ カミカゼ・ジャポネ!
エピローグ はるかなるツール・ド・フランス
山口 和幸[ヤマグチ カズユキ]
著・文・その他
内容説明
欧州の歴史と文化が形成していったツール・ド・フランスは、先にも述べたが経済や社交、娯楽やピュアスポーツが渾然一体となって進行していく。しかし最も本質的な部分は「勝った、負けた」の競技であり、本書ではこの大会の骨格と言うべきその部分に絞って紹介している。
目次
プロローグ 自転車ロードレースとは何か
第1ステージ フランスの英雄とアメリカの開拓者(ベルナール・イノー、ローラン・フィニョン、そしてグレッグ・レモン)
第2ステージ ツール・ド・フランス5勝クラブ(ジャック・アンクティル、エディ・メルクス、ミゲール・インデュライン)
第3ステージ 黎明期からビッグイベントになるまで
第4ステージ 偽りの王者に戦いを挑んだライバルたちの悲運(マルコ・パンターニ、リシャール・ビランク、ヤン・ウルリッヒ)
第5ステージ カミカゼ・ジャポネ!(今中大介、別府史之、そして新城幸也)
エピローグ はるかなるツール・ド・フランス
著者等紹介
山口和幸[ヤマグチカズユキ]
1962年、群馬県生まれ。青山学院大学文学部フランス文学科卒業。自転車専門誌「サイクルスポーツ」を経て独立し、スポーツジャーナリストに。自転車競技をはじめ、卓球、陸上、ボート競技などを追いつづける。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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