出版社内容情報
すべての「わが家」に事件あり。ややこしくも愛おしい家族の物語、全七編!同じ中学校に通う姉は、「真面目な子」。
褒め言葉のようだけど、実際は「イケてない」ことの裏返し。
こんな風には絶対になりたくない――だけど、
気にせずにはいられなかった。 (「妹」という祝福)
息子が小学校六年生になった年、
父親中心の保護者会「親父会」に入った、大学准教授の私。
熱心な担任教師に恵まれて、順調に思われた日々の裏には、
とんでもない秘密が隠されていて……? (タイムカプセルの八年)
すべての「わが家」に事件あり。
ややこしくも愛おしい家族の物語、全七編!
「妹」という祝福
サイリウム
私のディアマンテ
タイムカプセルの八年
1992年の秋空
孫と誕生会
タマシイム・マシンの永遠
辻村 深月[ツジムラ ミヅキ]
著・文・その他
内容説明
お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、娘も、息子も、お姉ちゃんも、弟も、妹も、孫だって―。ぶつかり合うのは、近いから。ややこしくも愛おしい、すべての「わが家」の物語。
著者等紹介
辻村深月[ツジムラミズキ]
1980年2月29日生まれ。千葉大学教育学部卒業。2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。『ツナグ』(新潮社)で第32回吉川英治文学新人賞、『鍵のない夢を見る』(文藝春秋)で第147回直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
878
微妙な時代に生きる家族のセブン・ストーリー。どれもリアルで家族の良さを感じさせる暖かな物語です。読後感も爽やかな風のようです。2014/11/15
風眠
814
家族だから許せなくて、鬱陶しくて、自分はあんな風にはならない!絶対に!とか思っても、家族が何かトラブルに巻き込まれてたり、人から悪く言われたりすると、かばいたくなる。家族とは、素直じゃない人間が集まった集団とも言える。近いから嫌いだし、嫌いって態度に出せる甘えもあるし、自分で嫌いと言うのはよくても、人から言われたら何だかカチンとするし、家族って視点を変えると自分そのものなのだなと思う。面倒くさいけれど愛おしい、理解できないけれど分かる、理屈じゃないから厄介だ。どの物語にも私がいる、そんな心当たりの短篇集。2015/08/23
しんごろ
745
【サイン本】家族にまつわる7話からなる短編!7話ともいい話で読後感もほっこりして、心が温かくなりました(^^)ところどころに心に残る文章もありました。さて、感想を書けと言われたら作品が良すぎて感想を書けないぞ…困ったなぁf^_^;とにかく家族の絆、愛情がこもった作品です。人にオススメできる本ですね(^^)BGMには種ともこ『感傷』がいいかな(^^;)2016/09/26
takaC
668
家族の話。どれも良かった。 妹と姉「「妹」という祝福」、弟と姉「サイリウム」、母と娘「私とディアマンテ」、父と息子「タイムカプセルの八年」、姉と妹「1992年の秋空」、祖父と孫娘「孫と誕生会」、家族「タマシイム・マシンの永遠」2016/11/07
barabara
639
何とも微妙な繋がり感の姉弟を描いた「サイリウム」。「学習」と「科学」の対比が納得の姉妹、アスペっぽい父も息子の為にそれなりに頑張る姿が微笑ましい「タイムカプセルの八年」、ツンデレでもやっぱり孫は可愛しのおじいちゃん。どれも学生時代に経験のある切なさ理不尽さを身内の心でふんわり包んでくれる素敵な物語ばかりだった。辻村深月、やっぱり抜きん出てます。完2014/11/14