物語ること、生きること

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物語ること、生きること

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  • サイズ B6判/ページ数 194p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062185684
  • NDC分類 K910
  • Cコード C0095

出版社内容情報

祝!アンデルセン賞受賞「物語世界を築きあげるたぐいまれな才能がある」と賞賛された、上橋菜穂子が作家になるまでの道程のすべて! 大好きなことを仕事に出来たら、どんなにいいだろう。
 みなさんの中にも、そんな憧れを抱いている人がきっといると思います。
 私も、そんなひとりでした。
 子どもの頃から、たくさんの物語を夢中で読んできました。いつかこんな物語を、自分でも描けるようになりたい。どうしたらそれが出来るようになるのかもわからないまま、手探りで道を探していたのです。(本文「はじめに」より)

 物語は、いずこから生まれるのか。『獣の奏者』、「守り人」シリーズなど、ベストセラーを生みつづける作家・上橋菜穂子が、原体験となった祖母の昔話から、自作の誕生秘話までを語る。読むことの喜び、書くことの喜び、そして生きることの喜びを教えてくれる一冊。
 
 「国際アンデルセン賞」は1956年に創設された児童文学の本の分野で最も歴史と権威のある国際的な賞です。2年に一度、子どもの本の世界に最も貢献した作家1名と画家1名に送られます。選考水準の高さから、児童文学のノーベル賞と称されています。作家賞の受賞は1994年のまど・みちおさん以来の快挙です!

上橋 菜穂子[ウエハシ ナホコ]
著・文・その他

瀧 晴巳[タキ ハルミ]
著・文・その他

内容説明

物語にしないと伝えきれないものを、人は、それぞれに抱えている。「獣の奏者」、「守り人」シリーズの著者が語る、作家になるまでにたどってきた道程。

目次

第1章 生きとし生けるものたちと
第2章 遠きものへの憧れ
第3章 自分の地図を描くこと
作家になりたい子どもたちへ

著者等紹介

上橋菜穂子[ウエハシナホコ]
1962年東京都生まれ。川村学園女子大学特任教授。オーストラリアの先住民アボリジニを研究。1989年に『精霊の木』で作家デビュー。野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞をダブル受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、『狐笛のかなた』(野間児童文芸賞)、『獣の奏者1~4』、『獣の奏者 外伝 刹那』ほか著書、受賞多数。2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

164
物語ることは生きること。身体が弱く臆病だった作者が「靴ふきマットの上でもそもそする自分」を鼓舞しながら、物語を紡いでいく背景を紹介した本。ライター瀧晴見巳さんによる【語りおこし】です。子供の頃は祖母から昔話を、大人になり文化人類学のフィールドワークを通じて物語を聴き続けた経験、15歳の時の気持ちを記したノート、貪るように読んだ小説や漫画、『守り人』執筆に際し、武術を習いに行く姿勢。【聴く】【書く】【読む】【体験する】積み重ねが『作家・上橋菜穂子』を作ったことが分かります。巻末に上橋さんの読書履歴を収録。2014/10/13

starbro

144
上橋菜穂子の原点、物語の源泉が垣間見えました。常に良質なファンタジーの紡ぎ手になるまでの道のりも平坦でなかったようです。新作の鹿の王がようやく読めそうなので、大変楽しみにしています。2014/11/16

文庫フリーク@灯れ松明の火

129
【感想その1】これほど読みやすく、これほど感想を書くのに苦労する本は初めてかもしれません。難解な言葉は排除して、小学生高学年ならばすらすら読める平易で丁寧な文章。なのにその意味する事柄のひとつひとつが深い。幼き頃、病弱だった上橋さんを支えたおばあちゃんの語る昔話。生物であれ、無生物であれ、全てのものに命があるように感じてしまう物語。上橋さんは、おばあちゃんがくれた一番の宝物は、そこに存在する全てのもの‐その風景の中でカエルになり、風になり、光になり、鈴の音にもなる、このまなざし、この感覚ではないか、と→2013/11/30

ひめありす@灯れ松明の火

122
ロン、ロンとなるエリンの竪琴、衝撃を吸収するべくしなやかに曲げられたバルサの膝、自分とは何かに悩む「いい子」のチャグム、夢見る夢男さんのタンダ、野火と小夜の暖かな食卓。あらゆるものの原点「上橋菜穂子」を廻る物語。言葉の端々に、登場人物の存在が感じられて、まるで古い日本家屋の中を、一緒に追いかけっこしているみたいでした。正しく、物語るのは、自分が生きてきた事。でした。足ふきマットの上でいつまでもぐずぐずしてちゃいけない。マットの下には小さな友達がいるかもしれない。彼らを踏み殺してしまう前に、旅立たなくちゃ。2014/12/07

パフちゃん@かのん変更

94
昨年「獣の奏者」シリーズ、「守り人」シリーズ、「鹿の王」などを一気に読んだ。児童文学というにはすこし難しい感じのリアルなファンタジーでとても面白かった。こんな物語を思いつく人はどんな人だろうと思って読んだ。小さいころから作家になる夢を持ち、いろいろ書き続けて来られた。偕成社に原稿を持ち込んだけれど1年以上音沙汰なしでもう作家は無理だと思っていた。研究者にもなりたかったが博士課程にはお金もかかるし、卒業すると30歳近くになる。就職も狭き門。そんな中で作家も文化人類学の研究者も大学教授も叶えた凄い人。2015/01/22

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