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真実への盗聴

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062178884
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

遺伝子治療の副作用で、聴覚が異常に発達した小春は、寿命遺伝子治療薬「メトセラ」を開発した子会社に、スパイとして潜り込む。

結婚して間もない七川小春は、勤め先のブラック会社を退職した。高齢化が進み年金負担が激増する社会で、小春は寿命遺伝子治療薬「メトセラ」を開発したアスガルズ社の採用に応募する。
じつは小春は19年前に受けた遺伝子治療の副作用で、聴覚が異常に発達していた。その秘密を知るアスガルズ社の黒崎は、「メトセラ」の製品化を阻もうとする子会社に、小春をスパイとして派遣する。

内容説明

結婚して間もない七川小春は、勤めていたブラック企業を辞職した。少子高齢化が進み年金負担が激増するなか、小春は寿命遺伝子治療薬「メトセラ」を開発しているアスガルズ社の採用試験に応募する。面接官の黒崎は、19年前、小春の遺伝子治療を担当した男だった。小春の聴覚の発達を知る黒崎は、「メトセラ」の販売を阻もうとする子会社に、小春をスパイとして派遣する。

著者等紹介

朱野帰子[アケノカエルコ]
1979年生まれ。2009年『マタタビ潔子の猫魂』(メディアファクトリー)で第4回ダ・ヴィンチ文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

92
子供の頃に遺伝子治療を受けた小春はその副作用で聴力が異常に発達してしまう。ブラック企業から、寿命遺伝子薬を開発した製薬会社に転職するが新薬を妨害しようとする子会社に潜入し情報を掴むという指令を受ける。今より更に状況が悪化し、年金受給を延ばされた人たちが仕事を続け若者が就職できず年金が尚更細るという近い将来を見ているようで辛い。小春の超能力も使い方があったんじゃないか、また休みも食事もとれない位働きづめの夫は大丈夫か、妻がこそこそやっているのを見ても夫婦仲は大丈夫か…気になる。2019/08/30

みかん🍊

92
少子高齢化の進んだ日本、若者は就職できず低賃金で切り詰めた生活一方高齢者は裕福な時代を引き摺り今の年金でも生活が立ち行かないという、そこへ寿命を延ばす遺伝子薬が開発それを飲めば100歳でも健康に長生きができる、高齢者の再就職によりますます若者の就職は厳しく頭打ちで出世できないため給料は上がらない、高齢者対若者世代という問題に立ち向かう事になるのは子供の時に遺伝子治療を受け以上に聴力が発達してしまった小春、正社員登用に釣られ子会社のスパイとして送りこまれる。現代の日本の社会問題に切り込んだ作品。2016/05/22

takaC

84
設定は惹きつけるものがあったのだけど想定外のドタバタ展開で途中から飽きてきた。読まなくても損はなかったかも。2017/11/26

やこ´•ᴥ•`

45
9歳の時に受けた遺伝子治療の副作用で、聴覚が異常に発達した小春。その力を使って、債権回収のブラック企業で働いていたが、嫌気が差して辞める。出生率は更に下がり、お年寄りばかりが増え、年金制度も破綻寸前の日本。結婚したばかりだが、夫婦共働きじゃないとマトモな生活が出来ない。小春の次の勤め先は・・・---軽く読めました。こんな日本はイヤだなぁ。「メトセラ」なんて要らない。人間は足腰が立つうちに寿命を全うすべきと思います。。。2019/07/25

MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

43
図書館本。面白くて一気に読んだ。遺伝子治療で聴覚が異常に発達した主人公の小春が、その能力を解放するところはサイボーグ003のフランソワーズを思い出した。就職氷河期、ブラック企業、世代間格差、年金問題、若年層の貧困、母娘問題などをストーリーに盛り込みながら破綻しないのは上手いと思う。2015/09/06

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