出版社内容情報
大澤 真幸[オオサワ マサチ]
著・文・その他
内容説明
20世紀認識革命とは何か?―第二の科学革命(相対性理論、量子力学)と、探偵小説、精神分析、キリスト教、キュビスム、レーニン、シュミット、そして革命などの、見えない協働関係、同時代性とは…。壮大なスケールで、現代社会を生んだあらゆる“知の大転換”を描き尽くす大澤社会学の新境地。
目次
第1部 科学革命以前
第2部 最初の科学革命
第3部 相対性理論と探偵
第4部 量子力学の神秘
第5部 誤りえない指導者と必然的に失敗する指導者
第6部 「現れ」と「本質」
第7部 レーニンの神的な暴力
第8部 時間の発生
結
著者等紹介
大澤真幸[オオサワマサチ]
社会学者。1958年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。『ナショナリズムの由来』(講談社)で毎日出版文化賞受賞。思想月刊誌『THINKING「O」』(左右社)を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
里馬
11
れれれ、おかしいな。大澤さんってこんなに面白かったっけ。物理学、経済学、哲学等、粒子は自由に飛び回り、美術・音楽の波に寄せて全知全能の神を無知無能へと格上げしてしまう。こちらを立てればあちらがたたず、ならば立てずに並び換えよとアクロバティックに踊り回る大澤。「知の大転換」と帯にはあるけど、寧ろ「知の大統合(2011)」って印象。本書は量子力学を中心としていたけど、他のパターンも読みたい。書いて。2011/10/06
Mark.jr
6
科学、美術、はたまた音楽までジャンルを越える知識を動員して、社会の裏側を流れている思想を分析する、野心的かつ刺激的な一冊です。2023/04/06
静かな生活
4
REVIEW SCORES 85/100大澤史上最もいい意味でぶっ飛んでいるのではないか ChatGPT: 【成果】量子論の不確定性や重ね合わせを、社会の不定形な関係性や主体の揺らぎに重ねる大胆な思索。科学と哲学、個と制度のあわいに立ち、近代的確実性を超える想像力の射程を開いた試みとして異彩を放つ。 【限界】理論の跳躍は魅力だが、量子論の物理的実態と社会的比喩の接続が抽象に流れがちで、議論の精度を欠く場面も。哲学的詩情の豊かさが、具体的な社会分析を霞ませる瞬間がある。2022/03/27
koji
4
とにかく気になったのは「革命は過去を救うと猫が言う」というキャッチーなコピー。革命は量子力学、過去はオッカムの「全能と全知の矛盾論」(神は過去のことを為さなかったとできるが、それは神の全知性を否定することになるもの)、猫はシュジンガーの猫(猫を部屋に入れ、そこが電子の部屋であれば毒ガスを入れ、そうでなければそのままとした時、私たちは部屋を見る前に猫が50%の確立で生き又は死んでいると考えざるを得ないという思考実験。しかし、それは猫が二匹いるという矛盾を孕んだものではないのか)と考えました。2017年2月記2010/11/18
Masakazu Kawamoto
4
相対論や量子力学を同時代の思想や哲学に接続し、閉じた思考を開かれたものにしていこうとする試みとしては楽しめたのだけれど、どうも量子論は遠いアナロジーにしか感じられなくてその点は興醒めした。ひとつひとつの議論はなかなかエキサイティングで、息をつく間もない位であった。シュミットとベンヤミンの接点から革命論につなぐところ、ジャコメッティからレヴィナスへ「顔」を経由してもっていくところなどなど。著者の職人技が光るが、その分、技に感心するばかりで、読み手が膨らませていくことが難しくその点少々じれったさも感じた。2013/11/09




