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十字架

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062159395
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「あのひと」との約束を果たす二十年の物語
あいつはいじめを苦に中学二年で自殺した。「親友」の僕と、僕たちをけっしてゆるさない「あのひと」が歩んだ二十年間の軌跡。やさしい涙が止まらない感動作!
【講談社100周年書き下ろし作品】

重松 清[シゲマツ キヨシ]
著・文・その他

内容説明

あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。中学二年でいじめを苦に自殺したあいつ。遺書には四人の同級生の名前が書かれていた―。背負った重荷をどう受け止めて生きればよいのだろう?悩み、迷い、傷つきながら手探りで進んだ二十年間の物語。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、執筆活動に入る。1991年『ビフォア・ラン』でデビュー。1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

らる

178
図書館で借りました。 いじめにより自殺した一人の生徒。「親友、ありがとう」「地獄に落ちろ、呪ってやる」「ごめんなさい、幸せになってください」と言葉を残された4人。息子の死を受け入れられずに苦しみ続けた親。その親を支えるため必死に親の望むように生きてきた弟。そして見殺しにしたと言われたクラスメイト… そこで旅を終えた<いけにえ>そこから長い旅を始めた<殺人者たち>と<あのひと> 長く先の見えない旅で、みんな十字架の重さに苦しみもがきながらも生きていく。許しが乞うわけでも楽になるわけでもなく、2013/05/04

風眠

176
イジメを苦にして自殺した少年の周囲にいた人、少年の両親、遺書に書かれていた加害者、そして親友、好きな人とされていた少年と少女が、何を背負って生きていかなければならなかったかということを書いた物語。ある部分では作者が実際に涙を流しながら、やり場のない怒りぶつけながら書いたのではないかと感じるくらい、真に迫った心理描写が突き刺さる。重苦しい内容ではあるが、その重苦しさこそが人間のリアリティだと思う。読後、自分はどの立場にいるだろうかということについて考えさせられた。でもきっと答えは出せそうにない。2013/01/01

めろんラブ 

138
傍観者悪に焦点を当てており、読中「君ならどうする」という問いにさらされ続ける。辛い。また、遺族の詳細な描写が圧倒的で胸に迫る。いたたまれない。でも、作者渾身のメッセージに読む手が止まらない。遺された者達がなすべきことは何か。記憶の彼方に葬り去らずに想い続けること。十字架を背負うのではなく、胸に抱いて共に生きていくこと。いや、それだけではない。もっとあるはず。もっと・・・。荒涼たる丘の上、十字架は超然とそこにある。逝った者と遺された者の想いを受けながら。2010/02/08

こうじ

137
⭐️⭐️⭐️3/5 重い話だったなぁ〜^_^;いじめにあい、自殺する。いじめを見ていた周りも辛い。確かに見ている人達も止めなければいけないが、かっこつけてると思われイジメの対象になりかねないよね。その点、ウルトラマンは毎日、毎日海獣と戦ってヒーローだなぁ(笑)海獣も複数で立ち向かっていけばいいのに、そのあたりはイジメと違うのかもしれないね!^_^2015/10/25

くろり - しろくろりちよ

126
「ひとを責める言葉には二種類ある、ナイフの言葉。刺された時にいちばん痛いのは、刺された瞬間なの。十字架の言葉。生きてるかぎり、その言葉を背負いつづけなきゃいけないわけ重くて重くて重くて…読みながら押し潰されてしまいそう。いけにえとして選ばれ、いじめ自殺したフジシュン。遺書に「親友」として名前を書かれた僕と、謝られありがとうと書かれたサユ。自殺のあとの二十年間を、僕自身が書いていく。重たさゆえに長く感じられたけれど、読み切らなければ、と思った一冊。2011/01/29

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