K・Nの悲劇

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K・Nの悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 353p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062117135
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

夏樹果波は、幸福の絶頂にいた。仕事で成功した夫、高層マンションでの新しい生活。ところがそんな矢先、子供を身ごもった。予期せぬ妊娠だった。中絶という苦渋の選択をした瞬間から、果波の精神に異変が起こり始める。精神の病か、それとも死霊の憑依なのか。科学と心霊の狭間で、夫と精神科医が治療に乗り出すが、二人の前には想像を絶する事態が待ち受けていた―。男女の問題。性の迷宮。生命の神秘。乗り移られる恐怖。心の中の別の人。『13階段』の著者が描く、戦慄に満ちた愛の物語。

著者等紹介

高野和明[タカノカズアキ]
1964年東京都生まれ。’85年より、映画・TV・Vシネマの撮影現場で働きはじめ、映画監督・岡本喜八氏の門下に入る。’89年渡米。ロサンゼルス・シティカレッジで映画演出・撮影・編集を学ぶ。’91年同校中退後、帰国して映画・テレビなどの脚本家となる。2001年『13階段』で第47回江戸川乱歩賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫 綺

110
科学的医学的に解明されるでもなく、心霊現象としての怪異とするでもなく、高野さんの作品にしてはハッキリスッキリしない話だった。快楽にはリスクが伴うことを痛感。男には耳の痛い警告本。2017/06/10

文庫フリーク@灯れ松明の火

77
『私が誰か分かる?』妊娠した妻に憑依した人格が発する問い。妻の人格を追い出し意識を乗っ取ろうとする誰か。妻のみならず自分にまで憑依して操ること可能な誰か。夜中に一人で読むには不向きでした。部屋に居るのは本当に自分だけなのか、気配探ってしまいます。背筋がぞわぞわするような怖さ。結末こそハッピーエンドですが、色々と考えさせられました。殺処分されるペットよりも多い34万人という○絶者の数。男であれ女であれ自覚しろ、と諸刃の剣。出産控えた方にはおすすめできません。続く→2012/01/17

takaC

57
文庫の装丁画より単行本の装丁画の方が内容を良く表しているかも。2012/03/28

cryptoryou

43
幸福なはずだった夫婦、己の軽はずみさからきた経済的事情から、人工中絶を決意した夫、その旨を妻に伝えた直後から始まった、妻の憑依現象、精神の病か、それとも何者かによる霊現象なのか、精神科医の懸命な治療のなか、次々とおこる怪異現象と、部屋の中に漂う目に見えない存在感、そのままホラー的な展開に突き進むのかどうなるのか、気になってページをめくる手が止まりませんでした。展開がしっかりして面白かったです。不用意で頼りない夫婦だった2人でしたが、最後はしっかりと、親としての自覚が芽生え、2人の絆も深まり良かったです。2016/09/19

銀河

40
ほのぼの系を続けて読んでいたので、怖い話を読みたくなって挑戦。おもしろかったー!中絶を決めた若い夫婦に起こる不思議な現象。医師は精神病だと言うけれど、夫には幽霊の仕業だとしか思えなくて…。怖いです。夫、修平にはムカムカしたけど、私が修平なら家に帰れない。「私が誰かわかる?」ゾッとしました。天使の代理人が派遣されていればこんなことにならなかったのに。「避妊をしなければこどもができる。泣くのは女だ。男は逃げる」当たり前のことだけど忘れてはいけない。最後はうまく行き過ぎだけど、読後感爽やか。2011/11/24

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