内容説明
日米の激動の歴史を生きた日本女性の感動の生涯。財閥の家に生まれ、キャリア・ウーマンとして、主婦として、継母として、駐日大使夫人として生きた戦後50年の歴史の〈生き証人〉のドラマ。
目次
第1章 プロローグ
第2章 お墓は太平洋
第3章 ライシャワー家の人々
第4章 血は日本、教育はアメリカ
第5章 暗いトンネル
第6章 ジャーナリスト、ハル・松方
第7章 45歳の新郎、40歳の新婦
第8章 予期せぬ事態
第9章 大使夫人として激動の日々
第10章 サヨナラ日本
第11章 最低のときと最高のとき
第12章 託された夢
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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3
慈覚大師円仁の研究者としても知られ、駐日米国大使として5年4ヶ月間務めたライシャワー博士。その博士を支えたハル夫人についての評伝である。祖父松方正義の話もあるが、多くはライシャワー博士とその家族、日常について書いてある。心に残ったのは、ボストンに住んでいた当時、日本領事館から電話で皇太子ご夫妻がワシントンへの公式訪問前にボストンで休養をとりたいと希望され、自宅に両殿下を招待することになったくだりだ。ごく平凡なアメリカの知識階級の暮らしの中に、皇太子ご夫妻は自然な形で合流した様子がほのぼのと描かれている。2012/04/22