講談社現代新書<br> 貧農史観を見直す―新書・江戸時代〈3〉

講談社現代新書
貧農史観を見直す―新書・江戸時代〈3〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 177p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061492592
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0221

内容説明

むしろ旗を立てて一揆を繰り返す“貧しき農民たち”は事実か。年貢率、生産力のデータを検証し、江戸期の「農民貧窮史観」を覆す。

目次

プロローグ 庶民の時代
1 国土利用の転換点
2 米と四木三草
3 農民は貧しかったか?
4 農書が語るもの

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

27
江戸時代の農民・農業に対する自分のイメージがかなりズレていることがわかりました。特に虐げられている農民というイメージが違うという話は新鮮でした。税から見たら今の多数の国民の方が虐げられているなあと思いました。2025/12/05

kenitirokikuti

11
『資本論』第7編24章の「本源的蓄積」注192 「日本は、その土地所有の純粋封建的な組織と、その発達した小農民経営とをもって、多くはブルジョア的偏見によって書かれた、我々のすべての歴史書よりも、はるかに忠実なヨーロッパ中世の像を示す」▲戦後における江戸時代のムラ研究の史料には偏りがある。そうした史料が保存されやすいのは世襲名主型村落であるため、階層差が大きめになる▲江戸時代の農書。宮崎安貞『農業全書』にも限界はあり、俗説であるところの草木雌雄説はそこから始まった?2018/04/08

うえ

9
農学部卒の農林学系教授によるだけあり視点が面白い「江戸時代は領主が耕作可能のように整地してくれる、その対価として年貢を納めている、そういう考え方もできる」「新井白石は…「幕府の年貢収入は綱吉の時代ころから、しだいに減って、とうとう二割八分九厘という年貢率になってしまった」と書いている。三公七民さえ割り込んでいる」「購入肥料の主なものには、魚肥・灰・糠…などがある。魚肥は鰯を干した干鰯、鰯と鯡の油を搾ったあとの〆粕が代表的…干鰯は最も広く施肥された購入肥料であり、その価格の高騰が農業経営を圧迫するほど」2015/06/16

にゃん吉

5
検地や年貢徴収の実情、開発からの転換、資源調査、商品作物栽培の普及、農法の進展、生産能力、絵農書、歌農書を含む農書の普及等々の江戸時代の農業に関する事象を広く叙述し、江戸時代の農業が、果たして貧しかったかを問う構成。名主の選出基準の分類と、ムラ研究の重要史料となっている全国各地のムラの文書が残存し、保管されている状況に着目し、研究対象となっている文書が、階層差の大きいムラのものに偏っている可能性を指摘している叙述があり、このあたりは、学校の教科書では分かりにくい実情ということで、興味深くありました。 2021/08/06

May

3
20数年前の著作のため、現在、本書のような見方がどのような評価を受けているのかはわからないが、タイトルから想像するに、おそらく出版当時は世間の常識を否定する問題提起の本だったのだろう。こういう本が面白い。こうした本を何冊も読んできたわけだけど、時代劇がもたらす悪影響(HNKですら!)、考えるべきだよなぁといつも思っている。むろん、そうであろうとみんなが思うような内容にするのが、ある場面では正しいことはわかってはいるのだけれど。なお、普通の人は、第1章と第3章を読めばいいのじゃないかしら。2018/06/05

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