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世界は俺が回してる

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  • サイズ B6判/ページ数 429p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048740081
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

昭和三十年代、黎明期のテレビ業界に身を投じた一人の男がいた。己のセンスだけを信じ、音楽番組制作にすべてを賭けた彼の名は渡辺正文、通称「ギョロナベ」。剛腕プロデューサーはやがて、未曾有の大イベント「東京音楽祭」を成功へと導く。テレビ黄金期を駆け抜けた破天荒な男を通し、全ての日本人にエールを贈る、なかにし礼の新たな代表作。

著者等紹介

なかにし礼[ナカニシレイ]
1938(昭和13)年、中国黒龍江省牡丹江市生まれ。立教大学文学部仏文科卒業。大学在学中よりシャンソンの訳詩を手がけ、作詩家となる。「石狩挽歌」「恋のフーガ」「時には娼婦のように」など、数々のヒットを飛ばし、日本レコード大賞を3回、同作詩賞を2回、またゴールデン・アロー賞や日本作詩大賞などを受賞。98(平成10)年『兄弟』で作家活動を開始し、2000年『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koki Miyachi

5
音楽プロデューサー渡辺正文の生涯を描いた小説。同時代を生きた作詞家なかにし礼が正文の破天荒かつ大胆な生き様を描いた作品は、具体的でリアリティ溢れる内容で文句なしに面白い。あまりに面白くて、敢えてゆっくり味わいながら読んだ。折しも同時代を生きた作曲家の村井邦彦が2023年2月の日経の『私の履歴書』で連載し、音楽プロデューサー川添象郎が2022年7月に自伝『象の記憶』を上梓し、それぞれを読んでいた。図らずも同じ昭和の音楽シーンを3つの視点を通して俯瞰的に見ることができて大変興味深い体験が出来た。読書万歳!2023/03/07

まど

5
アコさんが自由で楽しそうに輝いて見えた。同じ感覚の主人公は破天荒で面白いけどイヤな人に見えてしまう。私が女だからなのかな。高度成長期の昭和な感じが面白かった。2010/06/13

Kentaro

3
ストーリーの半分くらいは好色一代男よろしく派手な女性関係での豪快さもありながら、羽振りの良い両親のもとで、お金に不自由せず育った人間が、叔父のコネで入ったラジオ局での下積み時代から、テレビの創世記での活躍が描かれています。国際音楽祭のプロデュースと常にお金と女に苦労せず、豪快で失敗知らずの生き方をしながら常に子供じみたところがある主人公が最後は癌で。。。2017/04/29

ぽっぽ

3
東京音楽祭は知っている、子供には退屈な歌番組として映り、それなりの評価がされたものだったとは知らないでいた。渡辺正文は、才能ある人物だったのだろうが、さて、平成に生まれた日本の好景気を知らない世代が、これをよんだらどう思うのだろう。経済成長期に湧いて出た金に任せた偉業とでも映るのだろうか。古き良き時代に生きた敏腕業界人を振り返る作品であり、そういうものとして読めば面白い。この物語に描かれる正文は好きになれない。ひとりの女しか愛せない臆病、別視点からはそれは強さでもあり、そんな男の方が好きだから・・・。2010/02/14

東京には空がないというけれど・・・

2
この本に登場するTBSの番組は、小学校時代からほとんど見ていた。あの歌番組を手掛けていたのが、ギョロナベさんなんだあとびっくり。TBSの黄金時代をほうふつとさせるエピソードがいっぱい。破天荒すぎるが、だからこそできたのだろう。今はガバナンスとか色々うるさいから、こんなことはできないが、高度経済成長時代のテレビ業界の裏側が良く分かった。しかし、女同士の葛藤は、なかったのだろうか?それでも、愛されるべき存在だったのだろうか?それとも、すべての方々も、ギョロナベさんの恩恵に預かったから、何もいわないのだろうか?2016/05/24

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