内容説明
史上初、世紀のコラボレーションが一冊の本に。連載当時のままに、rossoとbluが交互に綴られる往復書簡のような形に再構成。すれ違い重なり合う男女の想いが、より深く、強く、あなたの胸に響きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
104
ふたりの間には、一枚の鏡がある。その鏡がふたりを隔てる。過去に引き戻し、未来に行くことを拒否しつづけることで、生きながらえている。あおいと順正は、互いを思い合っているのに会うこともかなわない。学生時代に激しく愛し合ったふたりは、ある事件をきっかけに離れ離れになってしまう。別れてからは音信不通となり、互いの動向も知らないまま、新たな生活をはじめてはいる。どこにも行けず、何にもなれず、明るい未来の展望をすべて打ち消してまで、過去の記憶に縛られている。あおいと順正に、輝かしい未来が訪れる日は来るのだろうか…。2015/05/19
とくけんちょ
56
冷静と情熱のあいだ、なんて心を打つタイトルか。こんなドラマティックな恋は実際にはしたくないけど、小説では読みたい。そんなワガママを叶えてくれる。対になる物語を交互に読み進める。対になる言葉を見つけた時に、順正とあおいの二人の人間性を感じる。あー、出来ることならば、一生のうち一度でも、冷静と情熱のあいだに身を置いてみたい。いつも恋愛ものを読んだ時は、本命ではなく、主人公を成長させたパートナーのことを想う。そここそ、物語の一番の魅力となり得る。2019/12/21
美海
24
とてもよかった。最初の方は文体になかなか馴染めず平坦でつまらないと思って読み進めていましたが後半になるにつれて順正とあおいの辛い過去をたどりながらも相手を一途に思い続ける日々を描かれており大人な恋模様を羨ましくまた切ない気持ちになりました。マーヴの完璧な人格でさえも深い愛情にはかなわない、そのなんとも言えない切なさに胸が苦しくなりました。2016/01/11
SHIN
18
時間の流れというのは、とてもゆっくりで、希望(夢)を美化してしまう。人は後悔の塊で、常に何かに期待してしまう一方、未来を見るのも怖い相反する生き物かも知れない。私は過去に縛られずに〝今を生きたい〟そう思えた作品でした。2026/01/12
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16
高校のときからずっと好きだけど、やはり好きだ。江國さんの感覚的な文章がすーっと入ってくる。こういう文章を書く人はなかなかいない。すごく細かな説明がなくたって、そこにいるように感じることができる。今までは順正とあおいのラブストーリーに目が行っていたが、今回気になったのは芽実だった。「いいの?いいの?知らない男の人と付き合ってしまっても」別れの場面が痛々しすぎて、この本は何度も再読しているけど、順正が酷い男だと思ったのは初めてだった。男の人は時に正直すぎる。決心すると曲げない。そこが辛くてでも好きなんだよな。2010/10/20




