内容説明
解決できない苦しみや悲しみを、どう引き受けて生き抜いていくのか。これは人間に課せられたとても大きな課題です。なかでも「老・病・死」に関わる苦悩は、いかんともしがたい面があります。この問題に向き合うために、仏教だけでなく、キリスト教、イスラム教、儒教など、人類の知恵の結晶でもある宗教体系から学び、どうすればより心の安寧につながるのかを会得していくのが本書の狙いです。また、悲嘆と向き合うための手がかりに宗教儀礼がなるのか、巻末で展開される社会学者・多村至恩氏との対談も必読です。
目次
序章 成熟社会ゆえの期待と苦悩
第1章 各宗教は「老い」の苦しみをどうとらえているのか
第2章 「死」の悲しみを引き受けていくために大切なこと
第3章 「あきらめる」心構えを「六波羅蜜」に学ぶ
第4章 身近な悩みに、仏教はどこまで寄り添えるのか
終章 心が不具合を起こしたら、余計なものを削いでいく
特別対談 「宗教儀礼を大切にすることが、なぜ心の安寧につながるのか」(釈徹宗(浄土真宗本願寺派如来寺住職)×多村至恩(元浄土真宗本願寺派教学伝道研究センター(現浄土真宗本願寺派総合研究所)本願寺仏教音楽・儀礼研究所常任研究員))
著者等紹介
釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961年、大阪府生まれ。龍谷大学大学院博士課程、大阪府立大学大学院博士課程修了。学術博士。専門は宗教思想。浄土真宗本願寺派如来寺住職。相愛大学人文学部教授。NPO法人リライフ代表。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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