1999年の王

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1999年の王

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041059449
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あの頃、何も持っていなかった少年は、何を得て、何を失ったのか――

内容説明

あの頃、何も持っていなかった少年は何を得て、何を失ったのか。東京で殺人未遂事件が発生。実行犯の供述から、飲食店経営・北條和美と内縁の夫・安西俊貴が逮捕される。捜査が進むにつれ、安西が主犯として保険金目当ての連続殺人を過去に仕掛けていたことが明らかになる。共犯者、崇拝者、事件記者…それぞれの視点から「安西」という稀代の犯罪者の過去が語られていく―。人命を金に換える最低最悪の“錬金術師”。幾人もの人生を狂わせた男の凄絶な人生とは―。震撼のクライムサスペンス!

著者等紹介

加藤元[カトウゲン]
1973年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部中退。2009年、『山姫抄』で第4回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。2012年、『泣きながら、呼んだ人』が盛岡のさわや書店が主催する「さわベス」書籍編第1位を獲得する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

るっぴ

27
加藤元作品、初読み。連続保険金殺人を通して、生命の値段は? 何で、生きているのか? を考えさせられる。人によって生命の値段が、違うのか? 人間の本性が見えてくる。さくさくっと読了。2017/10/21

Kazuko Ohta

27
表紙に目を引かれて。孤独なオヤジを釣り上げる保険金殺人。首謀者の男から逃れられずに手を貸すことになった女。現実にもはや珍しくもない事件なので、『消された一家 北九州・連続監禁殺人事件』のようなノンフィクションを読んだ後では弱く、「王」とまでいうのはどうだか。けれど、弱い分、嫌悪感に駆られることもなく、さらさらと読めます。中学生にとっては1年後も10年後もどうでもいい、重要なのは現在という一文は印象に残る。「おれを裏切るな」という言葉は「好きだ」とはちがうのに、男に縋りたい女にはそう聞こえてしまうもの。2017/10/15

to boy

16
保険金狙いの偽装結婚と殺人。主犯、共犯者、親・兄弟、被害者それぞれを語る各章に共通しているのは自分の金の事しか考えない悲しい世界。何の救いもない話ですが「何で生きてるの」という問いは重く心に残りました。2021/10/11

フクミミ

12
愚行録のように周囲に語らせて人物を浮き彫りにさせて行く手法で読ませます。タイトルがちょっと合ってない気が・・ 登場人物はイヤな人ばかり。ラストで、なるほど上手くまとめたなという感じ。それなりに面白かったけど、美味しそうな食材を使っているのに、味付け薄めでもの足りない、そんな印象でした。2017/12/12

いたいけなべあ

7
結局、誰も幸せにはなれない。こんな世界なのに、何で、生きてるの? 誰もが自分よりも強い人間を怖れる。そして自分より弱い人間を傷付ける。誰かを支配し、思い通りに動かし、そして自分の存在を高める。いや、高まっていると確認するために誰かをそばに置こうとするのか。 弱い者がさらに弱い者を叩く、という歌がある。そうなのか。この世界はそれでしか回らないのか(つづく 2017/10/03

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