内容説明
裁判員制度を導入前にテーマとして扱い、その危うさを抉り出した名作「複眼の法廷」をはじめ、企業社会の欺瞞とジレンマをリアルに描いた「空中の楼閣」や「正義の翼」、そしてあの武藤弁護士が再登場する「編集された殺人」や「陣川警部補の災難」など劇場版へと盛り上がりを見せる9篇!連続ドラマ第6シーズンの第1話~第9話を収録。
著者等紹介
輿水泰弘[コシミズヤスヒロ]
1960年生まれ。フリーのコピーライターを経て脚本家デビュー
櫻井武晴[サクライタケハル]
1970年生まれ。東宝のプロデューサーとして映画を手がけた後、脚本家として独立
戸田山雅司[トダヤママサシ]
1962年生まれ。大学在学中から劇団「第三舞台」に参加。「奇妙な出来事」で脚本家デビュー
岩下悠子[イワシタユウコ]
1974年生まれ。「砂の蝶」で第23回城戸賞受賞
吉本昌弘[ヨシモトマサヒロ]
1957年生まれ。80年、映画「女子大生・危険な遊戯」で脚本家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流之助
27
社会派のエピソードが増えてきたシーズン。裁判員制度について問題を提起するなど、意欲的なシナリオ。軍鳩の話は切なくも考えさせられる。2017/09/24
十六夜(いざよい)
16
裁判員制度導入前のデリケートな時期にもっともチャレンジングなテーマを扱った、社会派ミステリを標榜する『相棒』の中でも極めて秀逸で勇気ある一篇「複眼の法廷」をはじめ、愛すべきキャラクターである陣川がチャーミングな「陣川警部補の災難」、映像では名優・大滝秀治のいぶし銀のような演技が光った名篇「正義の翼」など、劇場版に向けて盛り上がる《相棒ブーム》に拍車をかけた「シーズン6」の前半9話。2019/07/15
二分五厘
14
前倒しの裁判員裁判を巡る想定外の二転三転ドタバタ劇。制度の可能性をあらためて感じる『複眼の法廷』。取り調べ映像の取り扱いに警鐘を鳴らす『編集された殺人』。顔はイケてるのに残念なタイプ『陣川警部補の災難』。視点が変わると全てが引っくり返る『蟷螂たちの幸福』と『TAXI』。次々に変化する容疑者の証言『裸婦は語る』。錯綜する証言で被害者がつかみにくい『この胸の高鳴りを』。美和子のノンフィクション本vsベストセラー本『空中の楼閣』。企業恐喝爆破事件と伝書鳩『正義の翼』。マンガ『ロダンのココロ』右京さんがカワイイ。2016/05/04
RED FOX
13
「世論の喚起による判決の操作という事ですか」もしも裁判員に選ばれたら、正しく対応できるか心配。相棒劇場版、観てみたい。2020/10/29
再び読書
13
内容についてはいつも通り期待を裏切らない。裁判員制度をテーマにしたり、深さには定評がある。2012/10/06