内容説明
車のためとか、高齢者のためとか、いろんなまちづくりがあるけれど、若者のためって聞いたことありませんよね。でも、欧米ではそんな動きが活発になっています。生態系の象徴としての妖怪を感じられたり、自転車に安心して乗れたり、創造性や活動性が存分に発揮できたり、そんなまちづくりをいっしょに考えてみませんか。
目次
道路は誰のため
自転車で自由自在に移動できる
鉄道やバス、路面電車で自在に移動する
自由なレジャー空間はあるか
自分の居場所を確保する
自然と触れあえる
妖怪がすむ
不確実性の魅力
ゴミをあまり出さない
エネルギーを自前でつくる
好きなもの・ほしいものを探せる
若者の可能性を発揮させる
著者等紹介
服部圭郎[ハットリケイロウ]
1963年東京生まれ。東京大学工学部卒業。カリフォルニア大学環境デザイン学部で修士号取得。模間シンクタンクを経て、2003年から明治学院大学経済学部で教鞭をとる。2009年4月~2010年3月ドイツのドルトムント工科大学客員教授。現在、明治学院大学経済学部教授。専門は都市・地方計画、都市デザイン、フィールドスタディ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
20
48頁からの富山ライトレールは魅力的。 ドイツの大学生は、鉄道運賃が1学期1万円(51頁)。 安いのぅ。 グランドワークで有名な三島市では、せせらぎが癒しを生む(106頁~)。 つまり、歩いて小川のせせらぎを感じ、ストレス解消に寄与する。 2022年までにドイツは原発廃炉を決めた(180頁)。 倉阪秀史教授の調査によると、2011年3月末時点で、 エネルギー永続地帯日本一は大分県九重町とのことである(182頁)。 見習いたいことである。 これに次ぐのは、長野県平谷村と大鹿村(183頁)。 2014/03/24
Nobuko Hashimoto
7
魅力的なまちや政策事例が豊富に紹介されていて面白い。居場所、水辺、遊び場のあるまち、自転車や徒歩で移動できるまちにしていくことを、これからを生きる若者がもっと要求してよいと訴える。まちづくり、都市計画を考えるきっかけになる、読みやすくて、わくわくする本。2014/04/12
苦虫
6
おぉぉ!ジュニア新書だからと言って侮る事なかれ!むしろ、ジュニア新書だからこそ読みやすい!し、かなり生活に寄っている。ほんとに身近なところから考えられる。都市とは何かを考えるきっかけとなる。(東京に住んでいる人は特に面白いかも)国内外のバラエティ溢れる事例に触れ、原発や商店街などツボを押さえている。商店街はチャンスの舞台。品目別の買う場所グラフに驚いた(意外と商店街を利用しているのね!)イーストビレッジのスタバ反対運動はとってもクールだね!若者は地域にもっとワガママ言って良いんだよって思う。2013/09/26
ぐっち
4
「まちづくり」とはどういったものかわかりやすく説明されていた。ただ、「若者のための」という視点は少し弱いかなと思った。2014/07/15
まやん
4
「若者のため」と言いつつ上から目線で教えようとする本がよくある中、本当に若者のことを思って大人が作った街を叱る本。大人は無意識に自己を正当化する考えを若者に押し付けるものであるが、本当の「若者のため」の声とはこの本のような発言であるべきだと思う。2014/02/09