出版社内容情報
“重度の活字中毒者”が国内外の旅を語りながら,探検記・漂流記をはじめとする様々な“面白本”を紹介.海苔・かつおぶしの意外な歴史,自動販売機大国・日本への疑問など,「食」へのこだわりと辛辣な眼差しが随所に光る.
内容説明
自称「重度の活字中毒者」による「面白本」ガイド。日本の異様な光景への疑問を語る「全国どこでも自販機横丁」、都会と自然界の眺めを鮮やかに対比する「素晴らしいぐにゃぐにゃ風景」、日本人の醤油・味噌好きをアンデスの麓で再発見する「アミノ酸の呪縛」など、“食”への徹底したこだわりと辛辣な眼差しが冴える軽妙なエッセイ17篇。
目次
辺境の食卓(チベットとアマゾンの日常食;大ねずみとナツメヤシ ほか)
黄金の食味トライアングル
アワビよもやまわたくし話
たくましい逸品たち
全国どこでも自販機横丁
イルミネーション・ニッポン
素晴らしいぐにゃぐにゃ風景
旅の話、宿の話
アミノ酸の呪縛
手食の四〇パーセント
バター梅ごはんの陰謀
樹の上、洞の中
日本の乾杯
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
73
椎名氏は自称「重度の活字中毒者」。私も同様である。旅に出ること、旅先で酒を飲むこと、大好きである。したがって、若かりし頃から椎名氏の愛読者である。信者と言ってもよい。使徒として「東ケト会」の奴隷になってもよいと思った時季があったほどである。本書で「活字の海に寝ころんで」みたのはいいが、やはり読みたい本がまたまた増えてしまった。なかんずく『夜は暗くてはいけないか――暗さの文化論』(乾正雄:著/朝日選書)、『われらをめぐる海』(レイチェル・カーソン:著/早川書房)は是非とも読んでみたい。2021/11/14
へくとぱすかる
60
著者の岩波新書4冊をこれにて完読。5冊目が出ないかな。「面白本」ガイドのはずが、あれよあれよと食べ物話に行ってしまうところが、いかにもシーナさんらしい。世界の食文化もおもしろいが、日曜の朝に起きたら料理本が置いてあって、電子レンジに目覚めたという話がよかった。奥様の陰謀? しかし1分で完成の、バター梅ごはんはおいしそうです。ぜひ試してみたい。2019/04/29
佐島楓
50
「食」文化の本をテーマにしたエッセイ集。さすがいろいろなところに旅をなさっていらっしゃるだけあって、現代日本文化の便利さに対する絶妙なアンチテーゼとなっている。また読みたい本が増えてしまった。2015/07/21
ホークス
22
椎名誠もやんちゃな感じが薄くなり、飄々とした爺いになってきた。十年以上前の本をつかまえて言うのもどうかと思うが。この本は一応食べ物の話が多いが、自由に意外な方向に話が飛んで面白い。その中で色々楽しい本が紹介される。椎名誠は相手をワクワクさせるのが上手く、読みたい本がかなり増えてしまった。2015/08/10
たーくん
13
再読→→→自称「重度の活字中毒者」による「面白本」ガイド。日本の異様な光景への疑問を語る「全国どこでも自販機横丁」、都会と自然界の眺めを鮮やかに対比する「素晴らしいぐにゃぐにゃ風景」、日本人の醤油・味噌好きをアンデスの麓で再発見する「アミノ酸の呪縛」など、“食”への徹底したこだわりと辛辣な眼差しが冴える軽妙なエッセイ17篇。 2019/02/09