内容説明
1986年4月に発生したチェルノブイリ原発事故から28年が経つウクライナを丹念に現地取材。現在でも、多くの子どもが、白血病やがんをはじめ様々な疾患を抱える。子どもたちの命と健康を守るために、学校と医療機関の連携や定期的な保養など、国・自治体による多様な取り組みが行われている。福島原発事故を経た今、日本はチェルノブイリの経験をどう活かすべきか。学校、医療機関、行政などで力を尽くす人びとの声を伝える。
目次
第1章 チェルノブイリの子どもたちはいま
第2章 低線量被曝の研究現場から
第3章 子どもたちの健康を守るための多様な取り組み
第4章 チェルノブイリの教訓がなぜ活かされないのか
著者等紹介
白石草[シライシハジメ]
早稲田大学卒業後、テレビ局勤務などを経て、2001年に独立。同年10月に非営利のインターネット放送局「OurPlanet‐TV」を設立。一橋大学大学院地球社会研究科客員准教授。2012年に放送ウーマン賞、JCJ賞、やよりジャーナリスト賞特別賞、2014年に科学ジャーナリスト大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobuko Hashimoto
21
薄いブックレットだが参考になる情報がたくさん載っている。ブログにメモを記録。最終章、日本の状況に愕然とする。https://chekosan.exblog.jp/29396560/ 本書を読みながら、先日大阪で開催されたトークイベントでの話を思い出していた。胎内被曝されたウクライナ出身のマリアさん。何が原因なのかわからない体調不良、真っ暗なトンネルを手探りで歩いているような少女時代。19歳で甲状腺疾患だとわかって「嬉しかった」と言う。24歳で甲状腺の摘出手術を受けて生まれ変わったと繰り返されていた。 2019/04/29
ののまる
10
チェルノブイリから学ぶ気はあるの?日本政府や担当機関は。2016/02/05
Amano Ryota
1
本書は、1986年の事故から28年、2014年時点のウクライナにおける、子どもたちの健康状況、低線量被爆の影響、ウクライナ政府の取り組み等を取材し、書籍としてまとめたものです。僕には、このウクライナの出来事から何を教訓とするべきか、確かなことは分かりませんし、チェルノブイリ周辺で、28年間暮らしてきた人たちの生活、その年月の重み、それがどういうものであったのか、想像することも出来ませんが、それでも事故があったんだということ、そしてその影響は今も続いているということ、それは頭の隅に置いておきたいと思います。2015/07/10
今夜は眠れない
0
参考に2016/03/25