岩波科学ライブラリー<br> シロアリ―女王様、その手がありましたか!

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岩波科学ライブラリー
シロアリ―女王様、その手がありましたか!

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  • サイズ B6判/ページ数 120p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000296021
  • NDC分類 486.32
  • Cコード C0345

出版社内容情報

ここにはもうひとつの世界がある――シロアリの地下帝国に魅入られた少年は,長じてその繁栄の謎に挑む.同性カップルで子づくり?水中で一週間!?次々と明らかになる仰天の生態.そして体力と知力を尽くしてつきとめた,したたかな女王の「奥の手」とは…….〈かわいすぎる〉イラストとともに送る,ため息の出るような自然の驚異.[カラー版]

内容説明

ここにはもうひとつの世界がある―ベニヤ板の下のシロアリワールドに魅入られた少年は、長じてその謎に挑む。同性カップルで子づくり?水中で1週間!?次々と明らかになる仰天の生態。そして体力と知力を尽くして突き止めた、したたかな女王の「奥の手」とは…。“かわいすぎる”イラストとともに送る、ため息の出るような自然の驚異。

目次

1 シロアリとの運命の出会い
2 シロアリとは何者か?
3 カップル成立―非情な恋愛バトル
4 女王の分身の術
5 女王様はワインの香り
6 シロアリの卵に化けるカビ

著者等紹介

松浦健二[マツウラケンジ]
1974年岡山県生まれ。1998年京都大学農学部農林生物学科卒業、2002年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。ハーバード大学進化生物学分野(OEB)博士研究員、岡山大学大学院環境学研究科助教、准教授などを経て、2012年より京都大学大学院農学研究科教授。2011年日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

99
よかった。京都大学でシロアリについて研究している先生が、シロアリの生態についていまのところわかっていることを面白おかしくまとめた一冊。シロアリはアリではないし、むしろ微生物の世界に生きていること、女王アリはじつはオスがいなくても子どもがつくれちゃうこと、シロアリのタマゴといっしょに育っている「ナゾの玉」などなど、興味深い内容が多い。もうひとつおもしろいのは、こうした研究者がどういう疑問をいだき、仮説を立てて、それが正しいのかを検証していくのか、そのプロセスを垣間見れるところ。これが研究者か~と学びになる。2023/03/08

たまきら

48
ミツバチと時間を過ごすと、社会性昆虫の高度なコミュニケーション力にただただ感動する。そうすると他の社会性昆虫に興味がわくが、自分が興味を持った昆虫の多くは地下にお住まいなのでまったく観察ができないのが玉に瑕なのよね~…。というわけで、シロアリに興味はあってもまさかこたつの中で買うことなど考えもしなかった自分はただただ大笑いしっぱなし。よめばよむほどシロアリもミツバチと同じで超個体!腸内細菌には特に興味がわいた。わいたが、木造の長屋に住む身なのでミミズの観察で我慢しないとね。2023/03/28

ニッポニア

45
シロアリは蜂の仲間で、普通のアリはゴキブリ。動物の話はどこかビジネスに繋がってくるから参考になる。以下メモ。人間もよく噛めばダンボールも消化できる。一旦羽アリとなったら最後、巣にとどまることは許されない。アリのゲイカップルは子孫を残せないが、レズカップルは残せる(!)、一匹だけの巣でも卵が生まれ正常に孵化する!ヤマトシロアリの巣には女王のクローン600匹とハーレムを築く。女王は不老不死、かもしれない。キノコシロアリの女王は部屋から一歩も動かず、ソーセージの用の大きさになり、たらこのような味でうまい。2023/05/20

calaf

23
シロアリって、こんな感じの生態を持っているんですよ!!!という、驚きを伝えたい著者の意気込みは分かるけど...うーむ、一般の人はそれを知ってどうなるという事でもなく...あ、シロアリ退治を目指している人にとっては、敵を知るという事に繋がるのかも!!!2013/04/25

tom

22
ヤマトシロアリは一夫一婦が基本。でも、メスには単為生殖能力がある。どうしてもオスを見つけることができないときは、メスがペアになる。そのときメス同士は「きわめて仲良く、利他的」に振る舞う。栄養を分け合い、最初にあった体重差も小さくなる。片方が死ぬと、残った一方もほぼ確実に死ぬ。ところが、ここに一匹のオスを入れてみる。あっというまに雄雌ペアができあがり、あぶれたメスは死ぬ。なかなかすごい。生き物の世界の不思議さと大変さ、こういう生々しい話がでてくる面白い本。2023/09/26

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