問いかけとしての戦後日本と日米同盟―脳力(のうりき)のレッスン〈3〉

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問いかけとしての戦後日本と日米同盟―脳力(のうりき)のレッスン〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000257923
  • NDC分類 304
  • Cコード C0031

出版社内容情報

冷戦の終焉から20年が経過した今も、日本人の多くは冷戦を前提とした日米関係の固定観念にとらわれている。この思考停止からいかに脱却し世界の現実と向き合うのか。戦後日本の徹底的な問い直しを通じて明日の進路を提示する。

内容説明

「本質を見抜く眼識で新たな時代を切拓く」時評エッセイ。その六八回(二〇〇七年)から一〇一回までを一冊にまとめる本書は、国内では総選挙の自民党大敗から参院選での民主党敗戦まで、国外では世界同時不況からユーラシアの地殻変動まで、複眼的に観察するとともに、戦後日本という時代の徹底的な問い直しを通じて、日米関係の新しいあり方と、アジアとの共存共栄の道を模索する。姜尚中氏との対談を収録。

目次

1 いま、時代に主張しなければならないこと―「脳力のレッスン」特別編(直面する危機の本質と日本の進路;常識に還る意思と構想―日米同盟の再構築に向けて ほか)
2 問いかけとしての戦後日本―我々とは何なのか?(再び団塊の世代として;米国のテレビ映画が日本人に埋め込んだもの ほか)
3 世界潮流の静かなる変化を見抜く(サブプライム・ローンなる悪魔の知恵;ブレトンウッズ体制の黄昏の中で―為替の魔術2 ほか)
4 時代認識を深める視座(サンクトペテルブルグの日本語学校;世界史的相関で考えるロシアと日本 ほか)

著者等紹介

寺島実郎[テラシマジツロウ]
1947年、北海道生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。三井物産株式会社入社。調査部、業務部を経てブルッキングス研究所(在ワシントンDC)に出向。その後、米国三井物産ワシントン事務所長等を経て、現在、財団法人日本総合研究所理事長、多摩大学学長、株式会社三井物産戦略研究所会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

25
日本は育てる資本主義の国(17頁)。ものづくりに裏打ちされた職人の国なのだ。ひとづくりあってのくにづくりなのだ。魯迅は植民地に慣れた中国人は、奴顔と嘆いた。媚びて生きる表情をいう(23頁)。今の日本人もそんな感じで、強権的な者に騙されている気がする。私生活主義と経済主義の谷間に生れた団塊ジュニア(70年代生れ)は団塊世代の価値観に支配されている(66頁)。これらを超えられる価値があれば逆に聞いてみたい、というところか。  2014/07/29

メタボン

2
☆☆☆ 日米中韓露それぞれの間合いの取り方が難しくなってきた今日このごろ、ちょっと前の論説ではあるが、じっくりと向き合う価値のある良書。論旨が明快で読みやすい。また「世界」の連載で1回分の分量がちょうどよいまとまりなのが良い。次作も読みたい。と言っても出るころには、論説はもうタイムリーではないのだが。2013/04/13

おとやん

2
4章より構成。脳力という言葉は、南方熊楠に啓発されたもので「物事の本質を考え抜く力」と言う意味で用いられたものであった。 渋沢は論語を礎として商業を営み、算盤をとって士道を説くことこそ非常の功であると語り実践した。 加藤周一は「リベラルであること」を自らの存在そのもので示し続けた。 近藤道生は「北辰、其のところに居て、衆星の之にむかうが如し」と伝えた。 人びとの言葉を刻もう。 固定観念にとらわれず、心開いて思考し行動する姿勢の探求であろう。人を信じ、質素、倹約。 物事を大きな世界と歴史のなかで見定めよう。2013/02/24

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