フードバンクという挑戦―貧困と飽食のあいだで

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000246446
  • NDC分類 611.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ラベルがまがった、角がへこんだ、などの理由で賞味期限内なのに捨てられている大量の食べ物。この「もったいない」を、なんとか必要な人の元へ届けられないものか?両者をつなぐフードバンクの挑戦が、いまはじまった。

内容説明

「完璧でない」からと捨てられる食べ物。一方で、食べることに困っている人が大勢いる。両者をつなぐ活動の最前線、アメリカと日本から。

目次

第1章 なぜ、いまフードバンクか(捨てられる食べ物;ほんとうの「期限」とは? ほか)
第2章 フードバンクの誕生―アメリカ大量消費社会のなかで(フードバンクの父;マーケットがやってくる ほか)
第3章 フードバンク、日本上陸(それはひとりのアメリカ人から始まった;いつも腹ペコの子ども時代 ほか)
第4章 日本に根づくか、フードバンク(地産地消型のフードバンク;フードバンクでは「食べられない」? ほか)

著者等紹介

大原悦子[オオハラエツコ]
ジャーナリスト。1958年東京生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。82年、朝日新聞社に入社。東京本社学芸部記者として文化面などを担当。在職中にハーバード大学ケネディ行政大学院修士課程修了。99年フリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もえたく

17
食品ロスの「もったいない」を「ありがとう」へ。フードバンクというアメリカで生まれたこの仕組みは、出版から8年後の今、アメリカでどうなっているのか気になります。アメリカのように寄付者を保護する法や寄付をした方が得をする仕組みがない日本も。日本のフードバンクの父のチャールズ氏の生涯は、まるで偉人伝のようです。2016/05/03

S君

7
フードバンクは安定した事業収入がカギ。企業からは食品だけでなく寄付金も受け取るべきだろう。行政も補助金や助成金を出すべき。個人ドナーの育ちにくい日本では、子ども食堂程度の有償事業だけではキツイ。経費削減策としては、倉庫業者のプロボノで空き倉庫を借りたり、運送業者の便乗も有効。日本のNPOは老人・障がい者福祉以外は本当に手薄。教会より数の多い寺社が非協力的というのも何だか解せない。2017/11/25

mannma

7
中3の息子が卒業論文で「食料廃棄問題」について書いている。そのための資料として息子が読んでいた本。「フードバンク」という仕組みについての本だと思っていたが「日本の貧困問題」について「ボランティア」についても言及して興味深かった。日本での餓死者が1年間で50人~100人いるという事実。世界と日本でのNPOや寄付に対する税法の違い。日本フードバンクの設立者であるチャールズさんの壮絶な人生。読み物としても面白い。息子はこの団体の勉強会にも参加させてもらったが今後の彼の人生に何かを投げかけたのではないかと期待する2013/08/12

T

6
堤未果なら絶対に取り上げないであろうアメリカ発祥の活動。ろくでもない志向や手法だけアメリカからガンガン輸入している日本もこういう活動がどんどん取り入れられたらと思う。 この本を読んでいてアンパンマンを思い浮かべた。どうせならやなせたかしも生きている間にこの活動のことを知ってあのキャラクターをこの活動のために全面支援するようなことをしてくれていればよかったのに。 食べ物を捨てることが仕事の一部になって、完全にその行為に麻痺してしまっている多くの人々にこそ読んでもらいたい本。2016/08/28

とももも

6
なにかでチラリとフードバンクという言葉を知って、なぜかあまりよいイメージを持てなかったのだけど、これを読んでその意義がよくわかった。どうしても生じる矛盾やこれから変わっていかなくてはならないことにも触れているところがとてもよかった。2015/12/22

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