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対話集 原田正純の遺言

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244725
  • NDC分類 519.12
  • Cコード C0036

内容説明

水俣病をはじめ、人の命や尊厳を脅かす産業社会の負の面に医師として半世紀以上対峙し、二〇一二年六月に亡くなった原田正純氏。「被害の記憶や教訓、戦後の日本が抱えた問題を後世に伝えたい」との強い思いから、死の直前まで半年間、患者やその家族ら一五人と対話を重ねた。朝日新聞西部本社版に連載された貴重な肉声の記録を一冊にまとめる。

目次

1 水俣―患者たちとともに
2 国は私らに「死ね」と言うのか
3 水俣―歴史への問いかけ
4 世界に向けて、未来への教訓に

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

11
原発以前に、環境問題としての水俣病があった。なぜ、公害というものが原発放射能というより深刻化した問題として顕在化せざるを得ない国なのか、日本って国は? 国境を超える水銀汚染(50頁)。これは、国境を超える放射能汚染水に繋がっていたのだ。結果的に。食い止められないもどかしさが残る。Ⅱ章「国は私たちに『死ね』と言うのか」は、原発問題へと延長線。健康被害は脆弱な人間の肉体だと自覚を促しているかのようである。末梢神経をやられる水俣病(215頁原田氏)。公害訴訟。責任はカネで解決はせぬ。失われた健康、人権は戻らず。2013/09/07

Momoko Nishikawa

2
氏の提唱された水俣学の一端を垣間見たような気がする。 あまり知識もなかったが、水俣には知らなければいけない何かがあると思う。2017/01/05

しまゆう

2
水俣病に関わる人々として作家の石牟礼氏と、医師の原田氏を初めとして原告の被害者とその家族の数人しか知らなかった。しかしこの対談集を読み、原田氏以外にも多くの人々が、水俣を媒介に原田氏と付き合ってきたのかを知ることが出来た。そして原田氏自身が生涯を水俣と、そのほかの公害問題に捧げていったのかも。医師である彼がいなかったならば、水俣の多くは闇に葬られたのかもしれない、とも思ったほどに氏の精力的な活動を伺い知ることができた。→2015/12/25

林克也

1
「公害は差別のあるところに起こるんだ」宇井純さん   悩ましいところだが、人と人とに差(=差別)が無い世界が構築できたとすると、それはどんな世界になるのか。決して差別を肯定するわけではないが、そういう社会では人などの生物は弱体化し、何か一つのきっかけで全滅するのではないかいと思う。2015/11/05

たまきら

1
水俣病が公害によるものだとわかるまでの人々の不安や差別、そしてわかったあとも患者の苦しみは続く…。「自然ば壊せば、人間な、こうなっとじゃ」という言葉がやきついた。2015/02/06

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