出版社内容情報
小泉内閣登場以来「構造改革なくして景気回復なし」との主張が勢いを増している.が,それは本当に正しいか.「失われた90年代」における日本経済の動向を詳細に分析して,不況の真の原因を明らかにし,国民に無用の「痛み」を求める改革論の危険性を鋭く指摘する.
内容説明
数年前より主張されてきた構造改革論が、小泉内閣の登場を契機にさらに勢いを増している。が、「構造改革なくして景気回復なし」というその主張は本当に正しいのか。「失われた九〇年代」における日本経済の動向を詳細に分析して、長引く不況の真因を明らかにし、国民に無用の「痛み」を求める現在の「改革」論の誤りとその危険性を鋭く指摘する。
目次
1 九〇年代日本経済とは何であったのか(長期低迷を招いたのは「構造問題」か;景気を失速させたのは不良債権問題か)
2 日本経済の現状はどうなっているか(なお遠い自律回復への道のり;不安な現実、その背後にあるもの;財政危機、その実相を探る)
3 日本経済はどこへ行こうとしているか(株価資本主義―さらに不安な時代へ;金融ビッグバンのもたらすもの;経済再生へ―本当に必要なこと)
著者等紹介
山家悠紀夫[ヤンベユキオ]
1940年、愛媛県に生まれる。64年、神戸大学経済学部卒業、第一銀行入行。82年、第一勧業銀行虎ノ門支店副支店長。91年、同調査部長、第一勧銀総合研究所発足とともに、取締役常務理事調査本部長を兼務。94年、第一勧銀総合研究所専務理事。2001年4月から、神戸大学大学院経済学研究科教授
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