グアバの香り―ガルシア=マルケスとの対話

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000226370
  • NDC分類 960.28
  • Cコード C0098

内容説明

ノーベル賞作家にして稀代の語り部ガルシア=マルケスが、長年の親友である作家・ジャーナリストのメンドーサを相手に膝を交えて語り尽くす、自らの生い立ちや文学への目覚め、若い頃の習作時代、いかにして『百年の孤独』は生まれたか、そして成功後の名声がもたらしたもの、…。作家と作品をより深く知る上で必読のエピソードが満載の、一九八二年、幻の名対談。

目次

生い立ち
家族
仕事
自己形成
読書と影響
作品
待機
『百年の孤独』
『族長の秋』
現在
政治
女性
迷信、こだわり、嗜好
名声と著名人

著者等紹介

ガルシア=マルケス,ガブリエル[ガルシアマルケス,ガブリエル] [Garc´ia M´arquez,Gabriel]
1928年、コロンビアのアラカタカ生まれ。現代ラテンアメリカ文学を代表する作家。82年、ノーベル文学賞受賞。ボゴタ大学法学部中退後、新聞『エル・ウニベルサル』『エル・エスペクタドール』などで記者を務め、特派員としてヨーロッパ各地を取材する

メンドーサ,プリニオ・アプレーヨ[メンドーサ,プリニオアプレーヨ] [Mendoza,Plinio Apuleyo]
1932年、コロンビアのトゥンハ生まれ。作家、ジャーナリスト。パリのソルボンヌ大学で政治学を学ぶ。フランスでコロンビア大使館の一等書記官を務めつつ、ジャーナリズム関連の仕事をする。コロンビアに帰国し、ガルシア=マルケスとともにキューバ国営通信社プレンサ・ラティーナのボゴタ支局に勤めた後、ジャーナリストとして活躍。国内のジャーナリズム賞を多数受賞

木村榮一[キムラエイイチ]
1943年、大阪生まれ。スペイン文学・ラテンアメリカ文学翻訳者。神戸市外国語大学イスパニア学科卒、同大学教授、学長を経て、神戸市外国語大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キジネコ

51
その日、作家はベットに横たわり二時間泣き続けた。そんな彼に妻のメルセーデスは、大佐が死んだのね・・と声をかけたそうです。愛称で呼び合う仲の友人とのスリリングで、あたたかい対談が浮き彫りにする作家の姿、今再びマルケスに回帰しようとする拙い読者に勇気を与えてくれる一冊となりました。マルケスという奇跡が どの様にして成長したのか?知ることで感じたのは、圧倒的な距離ではなく、個人への愛着であり、作品への敬意です。論理の狭隘な軛から自らを解き放し私達を包む謎に現実の姿を与える方法を教えてくれます。芳香の意に合点。2014/06/19

zumi

21
一つ一つの言葉が重い。かと思えば、軽やかな冗談も飛び出し、思わずにやっとさせられてしまう、なかなか良い本だった。マルケスが作品を書く上で、影響を受けた作家や家族・生い立ち・政治や国の状況、ラテンアメリカでの様々な現実・生活などに幅広く言及しており、いかに彼の作品が長い歳月を経て、あらゆるものを巻き込みながら、完成されたのかということが伝わってくる。マジックリアリズムや、カリブ海の想像力、「孤独」と、一言で済ませてしまってはもったいない。改めて、彼の作品を再読したくなる、いいきっかけを与えてくれた。2014/06/22

梟をめぐる読書

19
30年も前に行われた対談ではあるが、聞き手に長年の友人を迎えたマルケスが、惜しげもなく他の作家からの影響や政治的信条について語ってくれている。カフカから19世紀に書かれたヨーロッパの古典傑作群を経由して実験的な20世紀小説を耽溺、という読書遍歴を聞くだけでも目の眩む思い。それでもマルケスが誰の真似にも走らずあの豊穣な小説世界を築き上げることができたのは、やはり彼の語る通りラテンアメリカという出自の特異性を無視するわけにはいかないだろう。「ぼくの小説には現実に基づいていない箇所はただの一行もない」。2014/04/24

erierif

12
記者時代からの長年の親友メンドーサ氏との対談。親しい関係のため質問がとても的確で、かつ読者が知りたい部分を深く質問されている。またガルシア=マルケス氏も誠実に答えていて、彼の声が聴こえてくるような1冊であった。友人を大切にし家族に支えられ名作の背景や魅力的な人柄に触れる事ができる。ラテンアメリカを描き続け社会的にも様々にかかわって来たゆえに、彼の小説からは土地の香りがするのかなと思った。『百年の孤独』の英語訳をとても褒めていて、読めないながらも見てみたいと思った。2014/05/31

アーちゃん

11
1982年、ガルシア=マルケスがノーベル文学賞を受賞する前の対談です。 いっとき、ガルシア=マルケスと名のつく著書を全部図書館で借りて読んでいたためか、結構すんなりと読むことができました。影響を受けた映画監督に、黒澤「赤ひげ」とあるのにはちょっと驚きました。2016/05/29

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