内容説明
サブプライムローンの破綻から、原油高や食料難が拍車をかけて進む世界的規模の金融危機―。いま、何が起きているのか。そして、どうすれば食い止められるのか。深刻な世界同時不況と言われる現在の状況を、詳細に解説する。
目次
はじめに グローバル同時不況の危うさ
第1章 「影の銀行システム」の崩壊
第2章 つぎの津波がやってくる
第3章 ガス欠とオーバーヒート
第4章 世界は壊れそうだ
おわりに 脱出口を見失った日本
著者等紹介
金子勝[カネコマサル]
1952年生まれ。経済・財政学者。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学経済学部教授
デウィット,アンドリュー[デウィット,アンドリュー][DeWit,Andrew]
1959年カナダ生まれ。政治経済学者。立教大学経済学部教授。ブリティッシュ・コロンビア大学政治学博士。下関市立大学経済学部助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふみすむ
6
2008年刊行。具体的な統計によって、サブプライム危機を発端とするグローバル同時不況のメカニズムの解明とその後の予測を試みている。筆者によれば、第一に、今回の金融危機の根源は「証券化」「影の銀行システム」であり、第二に、信用収縮と景気減速の悪循環のプロセスが金融危機を進行させ、第三に、地球温暖化に伴うエネルギー転換の波が金融危機を深刻化させたという(第一、第二はともかく、第三はあまり同意できなかった)。2016/02/23
ちー
4
サブプライム危機から繋がる世界同時金融危機の説明の本、と捉えれば良いのか。低所得向けの住宅ローンのバブルがハジけた後、株価の下落。それがアメリカだけでなく世界にも影響し、様々な国に影響を及ぼし金融危機となる・・・新しい情報は少なかったが、詳細な情報で裏付けされた本書はサブプライム危機について知るには良いと思う。また、石油と食料の不足による危機についても提言している。直接的な影響について知りたい場合には池上彰や堤未果の本を推薦する。2013/11/15
simi
1
薄い本のくせに世界ときた。1000年前は米国もなっかたし何時かはなくなるだろうけど、近い将来ではなさそうだ。日本の民主党のが先に消えそう。 2013/03/24
メルセ・ひすい
1
ものづくりを中国に超依存した、経済至上主義の中身のない大国の終焉。日本は周囲が海洋であり、台風様のおいでになる国でありこれからのこの二つの膨大な資源により二者の開発・研究により世界のトップに君臨できる。若人を育てよう! 国債依存は将来の孫子へのツケ。 断じて許せない。2009/01/07
samandabadra
0
他の本の話になるが セーフティーネットの主張など 金子勝氏の議論には参考になるもの多し この本も、 予想通りになっているようにおもえる。 あまり実現ほしくはないものもあるが 2009/10/12