意識をめぐる冒険

個数:
  • ポイントキャンペーン

意識をめぐる冒険

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2024年04月28日 02時48分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 354,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000050609
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0011

出版社内容情報

意識のことなんて、絶対わかりっこない!?

実際どうなってんのかなんてわからねぇ。俺には俺の気持ちしかわかんねぇ。
─エミネム「ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ」

「必要なのはデータだよ、データ!
とにかく材料がないんだ! 粘土がなければレンガだって作れないんだよ!」
─アーサー= コナン=ドイル
 『名探偵ホームズぶな屋敷のなぞ』

歯がズキズキ痛む。歯髄から脳に送られた信号のせい? それで納得できる? 有機物の塊にすぎない脳の何がそんな感覚を生むのか。意識と脳の関係は解決不能!?

この難問にどう立ち向かってきたか。第一人者の本音を聞こう。

著者クリストフ・コッホは一九五六年生まれ。出身はドイツだが、現在は米国カリフォルニア工科大学の教授。カリフォルニア工科大学は通称カルテクと称され、かのファインマンが教授を務めていた全米でももっとも優秀な学生が集まると言われる大学。
父親が外交官だったために、生まれは米国カンザス・シティー、その後、アムステルダム、ボン、オタワと転々とし、高校はモロッコのリセを卒業。大学は、ドイツ屈指のエリート大学の一つであるチュービンゲン大学。そこで物理学を専攻、大学院では神経科学に興味をもち、生物物理学の博士号の学位を取得。学位取得後、米国マサチューセッツ工科大学に移り、以来、米国在住今でこそ、年相応のロマンスグレーで、長身の紳士然としているが、若い頃は髪を赤やオレンジに染めたり、ド派手なTシャツに凝ったりと、まったく大学教授とは思えない風貌をしていた(ド派手なTシャツを見ると目が離せないのは今も変わらない)。また、日本の村上春樹の大ファンであり、ロック・クライミングにはまって山で死にかけたこともある。左腕には、自身の研究テーマでもあるニューロンの刺青が彫ってあるらしい。刺青屋の店の壁にあった以下の文句が気に入っているとのこと。
―「他人から何を言われようと、墓石の下に行儀良く収まるより、チクショーなんてこった、なんて叫びながら楽しく行くほうがいいんじゃないか」

目次
第1章
マインド・ボディ・プロブレム(意識と脳の問題)。どうしてこの大問題が論理と実験の積み重ねによって解決されるべきなのか。フランシス・クリックとの出会いと、彼の意識問題に対する考え方。個人的な告白と人生の悲しみ。

第2章
宗教と合理的科学をめぐる個人的な葛藤の源について。将来の夢は科学者。ビーカー教授のピンバッジ。二人目のメンターとの出会い。

第3章
なぜ意識と脳の問題は現代科学の世界観に問題を突きつけるのか?どのような手法を使えば、意識というとらえどころのなさそうなものを実証的に手堅く科学で研究できるか? 自己意識は意識と脳の謎を解くためにはそれほど重要でない。自己意識をもたないような動物も意識をもつ。

第4章
手品師と科学者は似たものどうし。目で見ているものが意識にのぼるとはかぎらない。意識にのぼらない情報が脳内に残す足跡。注意と意識は異なる情報処理プロセス。

第5章
神経内科医と神経外科医から学べる四つのこと。1 脳には有名人に反応するニューロンがある。2 大脳皮質を二つに割っても意識が半分に減るわけではない。3 皮質のある部分が損なわれると世界から色が消える。4 脳幹や視床組織がわずかに損なわれるだけで意識が永久に失われる。

第6章
若いころの自分にはバカバカしく思えた無意識についての二つの事実。1 ほとんどが意識にのぼらない脳内プロセス。2 自分の行動のほとんどをコントロールしているのは、自分の意志ではなくゾンビ・システム。

第7章
自由意志、ニーベルングの指輪、そして決定論について物理学が言えること。自分が思っているほどには、私たちは自由な意志決定ができないこと。脳内の意志決定に関わる処理と、それが意識にのぼるまでの時間の遅れ。自由意志も一種の主観的な感覚であること。

第8章
いくつかの条件を満たしたネットワークの基本特性としての意識。意識にまつわる多くの謎を説明する統合情報理論。統合情報理論に基づく、意識をもつ機械の設計図。

第9章
意識メーターの開発。ゲノム技術を利用してマウスの意識を追え。私の「脳」観測所。

第10章
科学者が立ち入るべきでないとみなされている領域にあえて踏み込む。科学と宗教の関係。神の存在。神が世界に介入する? フランシス・クリックの死。個人的な試練。

内容説明

歯がズキズキ痛む。この痛さはどこから来るの?歯髄から脳に送られた信号のせい?そんな説明じゃあ納得できっこない。単に有機物の塊にすぎない脳のどこの何が、この痛いという感じをつくるっていうんだ!そもそもそう悩んでいる、この自分という感覚だって何なのだろう。考えれば考えるほどややこしい。意識と脳の関係なんて解決不能だ…。長年、この問題を追いかけてきた著者の本音。深い真理への挑戦。

著者等紹介

コッホ,クリストフ[コッホ,クリストフ] [Koch,Christof]
米国カリフォルニア工科大学生物物理学科教授。アレン脳科学研究所(シアトル)所長

土谷尚嗣[ツチヤナオツグ]
オーストラリア・モナッシュ大学医学部心理学科

小畑史哉[オバタフミヤ]
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿童子

34
神経科学の一方のリーダーとしての力強い説明というだけに留まらない個人の経験のカラーが強くにじみ出る異色の科学書。人間だけが意識を持つ動物ではないという確信と、それゆえにカトリックの信仰を失ったという告白が痛烈。1990年代の起点であったグローバルワークスペース(GWS)の立場から離れて、トノーニの統合情報理論(IIT)に転向したことも示される。徹底した一元論の人かと思えば、情報と物質の「性質二元論」も唱えて、意識の創発には反対し、むしろ「汎心論」(スピノザ?)の立場に近づく。これはたしかに「冒険」かも。2019/05/04

踊る猫

24
なかなか読み応えのある本。意識とはなにかについて、哲学や科学の確かな知識と実験で得られたデータを元に、平たく紐解いていく。この著者の自伝的な要素が色濃く出た本で、そう読むとこの書き手にしか書けない「告白」であるのだなと思わされる。脳科学や意識の研究に一生を捧げた著者の実存がベースにあると思って読むと、ところどころで著者の苦悩や戸惑いが滲み出ているところも読ませる。ただ、啓蒙書の類にあるような色気がないというか、こちらの日常生活を支える市民感覚(?)に訴えかけてくるようなものがないので、肩が凝る一冊とも思う2021/03/27

あっきー

16
✴4 意識についての研究を初期から続けてきた著者の本で前半は目新しい知識が少なく退屈で挫折しそうなくらいだったが、後半は量子力学や物理学の歴史も交えた最新の見解を面白く読めて良かった、意識とはなにかという脳科学を量子力学をもとに説明することは残念ながら難しいようだ2020/07/07

yooou

11
☆☆☆★★ 人間原理を標榜しているということでちょっと引きましたが、前提にして前面に出してくることはなくいたって常識的な内容で安心して読めました。そしてフランシス・クリックとの出会いと別れ。死別してしまうくだりでは思わず目頭が熱くなりました。良本でありました。2015/01/07

モモのすけ

9
脳という臓器がどうして意識を生み出せるのか科学はまだ答えを見つけていない。「単なる物質が、いかにして物質ではないもの、すなわち主観的な感覚を生み出すのか?」2015/07/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8233841
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。