岩波現代選書<br> 開発と低開発―ポスト・ケインズ派の視角

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岩波現代選書
開発と低開発―ポスト・ケインズ派の視角

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  • サイズ B6判/ページ数 241p
  • 商品コード 9784000047845
  • NDC分類 333.8
  • Cコード C0333

内容説明

南北問題はますます重要性を増しているが、その経済的現実を理解するための有効な理論は少ない。『資本蓄積論』などで日本でも高名な著者は、本書で、ポスト・ケインズ派の理論的視角を初めて南北問題に適用した。貧困、資本蓄積、工業化、貿易、金融などの諸問題に関する正統派の経済理論を批判し、従来の型の経済成長にかわる代替的な発展方向を展望する。鋭い分析が平易な叙述と相まって、南北問題を考える上で最良の手引となろう。

目次

第1章 誤った諸教説
第2章 余剰と蓄積
第3章 土地と労働
第4章 一次産品貿易
第5章 援助と借款
第6章 従属的工業化
第7章 軍備拡張
第8章 いま、何をなすべきか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

10
1979年初出。第三世界の雇用は人口を下回ってしか増えていない(8頁)。人口増加のペースに雇用が追い付かない。それだけの爆発現象なのだろう。一人当たり(傍点)GNPという通俗的な尺度によって世界は豊かな国と貧しい国に分けられているが、それぞれの国内における富者と貧者との間の分割についてはなんら注意が払われていない(51頁)。まさに、国内や同世代内でも経済格差が人生格差に直結しているだけに、看過されない視点。輸出所得を一次産品に依存することの最大の不都合は、市場の動向が読みとれないこと(104頁)。2013/12/06

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