内容説明
いま『歎異抄』の心を現代に問う平成人必読の書!人生は苦しみと絶望の連続だ。地獄は今ここにある。その覚悟が定まったとき、真の希望と生きる勇気が訪れてくる。ブッダも親鸞も究極のマイナス思考から出発した。五木寛之がはじめて赤裸々に吐露する衝撃の人間論。
目次
人はみな大河の一滴
滄浪の水が濁るとき
反常識のすすめ
ラジオ深夜一夜物語
応仁の乱からのメッセージ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
125
最近、作者さんがテレビ出演し、話題になっている作品です。読むタイミングがよくなかったのか、それほどのボリュームではないのにもかかわらず、読み終えるのにかなりの日数を要しました。で、読んでみて残念ながら今の私にはすんなりと作品の内容がはいってきてるとは言い難く、キモチが集中できずに読了してしまいました。書いてあること、仰られてることはどれももっともなんですが、どうしてか何度も何度もつっかかってしまい、そんな自分にずっと首をかしげながら読んでました。機を変えて、何度も何度も読み返すのが大切な一冊なのかなと。2020/06/11
ゆっき
23
テレビの影響で約二十年ぶりの再読。「人はみな大河の一滴」このタイトルに全てが集約されている一冊。歳と経験を重ねた分、二十年前よりもなるほどなぁと納得できることが増えた感じがします。歳をとってまたいつか読み直す時、自分が何を感じるのか少し楽しみです。2020/05/17
ニョンブーチョッパー
13
★★★☆☆ 話題本ということで初五木さん。悲観的な視点に立って物事を眺めれば、どんな状況でもそれほど悪くないと思える。自分中心で考えると一大事でも、宇宙や地球や世界や人類のスケールで考えれば、タイトルの通り「大河の一滴」ということになる。2020/05/17
makimakimasa
9
図書館の廃棄本で、題名に惹かれて持ち帰ったのを忘れていたが、本棚整理で見つけて何気なく読み始めたら、今の自分に響く内容だった。世紀末のベストセラーらしいが、コロナ禍で再ブームしたのも知らなかった。人生は概ね苦しみの連続、愛情も家庭も「老・病・死」すると覚悟し、何も期待しないからこそ自ずと湧き上がる感謝の気持ち。無闇に医療に頼らず、不規則な生活を自分のリズムにするのも大事とは、92歳で健在の著者ならではの説得力。言葉の力と、理屈ではない人間の肉声、そこから伝わる喜怒哀楽、そして感動する事も極限状態には大切。2025/02/14
あき
9
図書館返却日が近く、急ぎ読む。きっと、人によって、そして同じ人でもその時の年代や気持ちによって、心にすっと入ってきたり、じんと染み入るものが違うのだろうな。私もまた数年後に読みたいと思った。 感じるものはいくつかはあったが、まずは体の辺境を大事にしてみようか。話しかけながら、ゆっくりと。2020/07/07