内容説明
「世界の歴史」を俯瞰する。困難があり危機を感じると、人は歴史をふりかえる。古今東西の果てしない人間の歩みを地球的スケールで考え、世界を念頭において考察する。人間の未来への英知をめぐる好歴史エッセイ。
目次
光は東より―「アジア」の大航海時代
問われる意義―第二次世界大戦と現代
茶は世界を変える―アメリカの独立と茶
人類のはてしない歩み―「歴史」以前の重み
無尽蔵の宝庫―「遺丘」と粘土板文字
栄光のはじまりと継承―ギリシア・ローマからイスラムへ
あやしい魅力―インド史の底流
点と点とのあいだ―古代中国史の謎
タシュクルガン・アラムート―二つのイスマイル派
ふしぎなデュエット―ヨーロッパの光と影
分裂と断絶の奥―「大唐の春」前史
東と西を結ぶ糸―ビザンツとモンゴルを継ぐ
草原の嵐―遊牧と定住のドラマ
歳弊の役割―文明の落差を埋める
南海への道―中国文献に見る東南アジア
近代ヨーロッパとアジア―風説書虚報の背景
アジアの解放―アジア思春期の二巨大
事件と情報伝達―アヘン戦争と日本の開国
エーゲ海の東と西―帝国主義時代の民族意識
歴史の節目―現代史を生きる