内容説明
密教第八世の法灯を継承した空海は、恵果の遺命「東国に伝えよ」を受けて衆生済度の大願を胸に帰国する。巨人空海の求法の道を描く長篇歴史小説。
感想・レビュー
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マリアム
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今から千年以上も前の時代を生きた空海さんって素敵なひとだな〜♪私の印象です。辞書もない時代に中国語、サンスクリット語を習得、戯曲、人の心を打つ文章もこれまた見事な書で表した、改めて大天才だと思いました。現代だったらメディアがほって置かないでしょう。留学僧として入唐し(命からがらです)、密教を恵果大阿闍梨から伝授され帰国するまでを描いた長編小説です。陳舜臣氏を初めて読みました。実在の人に架空の人を絡ませて生き生きとした物語で飽きません。唐時代の政治や人物や地域の描写が詳しく、西明寺の牡丹が目に浮かびます。2013/11/04
てくた
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空海が主人公の小説は何度か読みましたが、一番、この本の空海のイメージがしっくりします。 こんな人だったんだろうな、と素直に思えます。 文章はさらさらと読みやすく、どんどん引き込まれました。 図書館で借りましたが、何度も読みたいので購入したいと思います。2023/09/17