内容説明
患者の自己決定権が確立されていない日本では、アメリカ社会で生まれ確立された「インフォームド・コンセント」という法的概念を、そのままの形で導入するのは到底無理なことである。しかし、患者の権利を守ることが大切なことは言うまでもない。本書では、我が国における生命倫理学の第一人者が、アメリカ式インフォームド・コンセントの良い点を尊重しながら、歴史的な背景をふまえて「日本に馴染むインフォームド・コンセント」を具体的に提言する。
目次
第1章 北米における医療の倫理の革命的変化
第2章 インフォームド・コンセントの誕生
第3章 インフォームド・コンセントの解説
第4章 日本の文化的環境におけるいわゆる告知の難しさ
第5章 カルテの開示についての提唱
第6章 看護婦のインフォームド・コンセントにおける役割
第7章 日本に馴染むインフォームド・コンセントの提言