ロバート・ライシュ 格差と民主主義

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492444009
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C3033

出版社内容情報

米国における絶望的な格差の拡大を、「資本主義と民主主義の負の連鎖」から鮮やかに解明。米国の今がわかれば、日本の未来が読める。

クリントン政権の労働長官、オバマ大統領のアドバイザー、ハーバード大学教授、
『タイム』誌「最も業績を収めた20世紀の閣僚10人」選出、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙「最も影響力のある経営思想家20人」選出など、
輝かしい業績を誇るロバート・ライシュの最新刊。

暴走する資本主義が「格差」を生み出し、
「格差」が民主主義を歪め、
民主主義の歪みが資本主義の暴走を加速させる――

米国で起きている衝撃的な「負の連鎖」のメカニズムを、軽快な筆致で明らかにする。
この事態は、けっして米国だけの問題ではない。

本書で明かされる「暴走する経済から『かけがえのないもの』を守るたった1つの方法」は、
民主主義国家に生きるすべての人にとって、忘れてはならない教訓となる。

PART1 不公正なゲーム
 試される自由企業体制
 政府の大きさは本当の問題ではない――問題は誰のために存在するかだ
 巨額の資金が乗っ取る民主主義
 超富裕層の大転換
 公共財の劣化
 前提条件の崩壊
 何を間違えたのか
 なぜ大企業に頼れないのか
 ウォール街が握る政治的影響力
 結局、誰のための経済なのか

PART2 逆進主義的右派の台頭
 社会ダーウィン主義の再来
 「目的のためには手段を選ばず」戦略
 道徳観の逆転
 逆進主義の戦略――分断と制圧
 経済をめぐる10の嘘

PART3 怒りを乗り越えて――私たちがしなければならないこと
 行動を起こすには
 進歩派の支持を獲得し、維持するための申し入れ書(サンプル)
 企業の忠誠についての誓い
 積極的な市民権の行使
 基本的な選択に関する最終的なメモ――逆進か前進か、社会ダーウィン主義か公共の利益か

【著者紹介】
ロバート・B・ライシュ
カリフォルニア大学バークレー校教授
1946年、ペンシルバニア州に生まれる。ハーバード大学教授、ブランダイス大学教授などを経て、
現在、カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院教授。
クリントン政権での労働長官をはじめ3つの政権に仕えたほか、オバマ大統領のアドバイザーも務めた。
著書にSupercapitalism(雨宮寛・今井章子訳『暴走する資本主義』東洋経済新報社、2008年)などがある。
2003年、経済・社会思想における先駆的業績によりバーツラフ・ハベル財団賞受賞。
2008年、『タイム』誌の「最も業績を収めた20世紀の閣僚10人」の1人に選ばれたほか、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙で 「最も影響力のある経営思想家20人」に選出。
2013年、ライシュ自身をモチーフにして制作された映画『Inequality for All (万人の不平等)』 (ジェイコブ・コンブラース監督)が、
サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門にて審査員特別賞を受賞。

内容説明

その「怒り」を乗り越えろ!暴走する経済から「かけがえのないもの」を守るたった1つの方法とは―経済活動や民主主義が、どうして、どんな風に、普通の労働者には不公正なゲームに見えてしまうのかを説き、こういう事態に対して何がなされるべきで、何ができるのかについて全体像を示した。

目次

1 不公正なゲーム(試される自由企業体制;政府の大きさは本当の問題ではない―問題は誰のために存在するかだ;巨額の資金が乗っ取る民主主義 ほか)
2 逆進主義的右派の勃興(社会ダーウィン主義の再来;「目的のためには手段を選ばず」戦略;道徳観の逆転 ほか)
3 怒りを乗り越えて―私たちがしなければならないこと(行動を起こすには;進歩派の支持を獲得し、維持するための申し入れ書(サンプル)
企業の忠誠についての誓い ほか)

著者等紹介

ライシュ,ロバート・B.[ライシュ,ロバートB.] [Reich,Robert B.]
1946年、ペンシルバニア州に生まれる。ハーバード大学教授、ブランダイス大学教授などを経て、現在、カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院教授。クリントン政権での労働長官をはじめ3つの政権に仕えたほか、オバマ大統領のアドバイザーも務めた。雑誌『アメリカン・プロスペクト』の共同創立編集人であり、市民団体『コモン・コーズ』会長を務める。また公共ラジオ局番組『マーケットプレイス』で毎週行っている時流解説では500万人近いリスナーを持つ

雨宮寛[アメミヤヒロシ]
コーポレートシチズンシップ代表取締役。コロンビア大学経営大学院経営学修士およびハーバード大学ケネディ行政大学院行政学修士。外資系金融機関において資産運用商品の商品開発を担当。2006年コーポレートシチズンシップを創業。デベロッピング・ワールド・マーケッツ(DWM)およびスワンク・キャピタル日本代表。明治大学公共政策大学院兼任講師(CSR・社会起業論)。NPO法人ハンズオン東京理事。CFA協会認定証券アナリスト

今井章子[イマイアキコ]
コーポレートシチズンシップ取締役東京財団常務理事。ハーバード大学ケネディ行政大学院行政学修士。英文出版社にて外交評論誌の編集に携わる。ジョンズホプキンス大学ライシャワー東アジア研究所客員研究員、東京大学法学政治学研究科客員研究員等を経て現職。昭和女子大学ビジネスデザイン学科特命教授も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメフトファン

29
ひたすら共和党の悪口(笑)でも確かに格差は広がる一方のアメリカ。そしてアメリカを何歩か後ろでついている日本にとって現在の社会で希望を感じれるのかというと難しいですよね。金融資産を持っている人は利子だけでもどんどん資産が膨れ上がる。一方庶民は税負担がどんどん重くなり可処分所得が少なっていく。これで公立の予算とかを削られたら...生まれながらにして平等なはずの民主主義の未来を今後も考えていきたいと思います。2015/09/06

Willie the Wildcat

26
格差の根源と是正策を問う。著者自身のイラストも含め、熱意の篭る論説。中でも”嘘”への反論解説は、シンプルかつ論理的。1人1人の市民が是非を問う姿勢も同感。特に、”継続性”は生命線という印象。一方で、共和党政策を十把一絡げで否定する姿勢が、若干極端すぎる気がしないでもない。何事も程度問題で「0 vs. 100」の世界ではない。結果、ゾウさんXX%vs.ロバさんYY%という落とし所が現実的ではなかろうか。但し、学者としての立ち位置は明確!明らかにロバさん派だなぁ。(笑)2015/03/16

壱萬弐仟縁

23
’12年初出。怒りを乗り越えて、行動を起こすことも必要だ(5頁)。適宜イラストが入るが、手書きで手づくり感がある。35頁のイラストは、超ムカつく。上層ではハンモックで昼寝している(倒産してももらえる巨額の退職金)。下層では、低賃金。恐ろしい超格差社会。国の経済は居住する国民のために存在すべきであり、その逆であってはならない。国の経済の目的は、あらゆる人に幸福で充実した生産的な生活を送る機会をもたらすことにある(104頁)。2015/02/09

Moca

15
この世の中は金で成り立っている。 それらの人類を管理し、上手いこと操ることができるのだ。2021/09/07

Moca

12
特にアメリカは資本主義社会だ。 アメリカは資本主義の象徴である。 資本主義の次に来るのが、民主主義である。 天秤で例えると、資本主義と民主主義がバランスよく取っている。 どちらかが傾いて、そのバランスを崩してしまうと、格差社会が生まれ、民主主義が崩壊しつつもある。 アメリカでは裕福層が金の権力を持っており、市民に支配することができるのだ。 金さえなければ、大統領になることができないし、セレブになることができないっていうことだ。 2021/09/07

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