出版社内容情報
八十歳を越えてなお全国の山に登り続け花の命を愛する著者が、十五年ぶりに新しく選び直した百峰と花の随筆集。花の絵・地図入り
内容説明
早池峰山のウスユキソウ、榛名山のユウスゲ、月山のクロユリ、甲斐駒ヶ岳のタカネバラ、阿蘇高原のリンドウ―山路の疲れをやさしく癒してくれるのは幾千幾万の物言わぬ花々。八十歳をこえてなお全国の山に登り続け、花のいのちを愛する著者が、「花の百名山」から十五年を経て新たに選び直した百峰の、花と歴史のエッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田氏
20
年に数回ほど山に登るようになって、十年と少し経つ。愚生も時が経てば経つなりに成長するものらしく、文中に列挙される花の名前や土地・山の名前から、その風景をイメージできる程度にはなっている。前作を読んだときはひとつひとつ図鑑や地図を引いたものだが、それを思うと感慨深い読書になった。ただ、まあ、この本を人に勧めたいかと言われたら、そうは思わない。一般的には親しみのないであろう、山や植物の固有名詞が羅列するのは前作どおり、むしろそれ以上か。これは山を嗜む同類に向けられた、相当にプライベートなエッセイなのだと思う。2021/06/26
rokoroko
5
田中氏に南アルプスを貫通するリニアや駐車場に車を置いて軽装で、高い山をかけていくランナーを見せてあげたい。がっかりなさるだろう。これを読んで、今は山深くまで車やバスで行けるから遭難が多いのかなと思った。基礎体力が無くとも名前のある山に踏み入れる事が出来るのですもの2017/10/04
cricketsmoker
0
読むほどに著者の花への愛が伝わり、こちらもお花畑を見に山へ行きたくなる。その一方で高山植物の盗掘の話が随所に出てきて、著者が登山していた頃からどれだけの花が山から消えたのかを思うと悲しくなる。2017/05/10
yamakujira
0
前著に掲載した山の3分の2以上を入れ替えて書き直している。こういうガイドって、本が売れれば売れるほど山が荒れて、結果として花が減ってしまう、というジレンマがあるね。 (★★★☆☆)