新人物文庫
海の翼―トルコ軍艦エルトゥールル号救難秘録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784404037916
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

イラン・イラク戦争開始から五年後の一九八五年(昭和六十)三月七日、イラク軍は突如、三月十九日以降にイラン領空を飛ぶ航空機の無差別攻撃を宣言。自国機の乗り入れのなかった日本は、イラン国内に取り残された在留日本人の救出対策に苦慮する。タイムリミットが迫るなか、日本人の苦境を知って、救援に動いた国があった…。このトルコ政府の英断の裏には、明治二十三年(一八九〇)九月、日本訪問から帰国中に紀州沖で台風にまきこまれたトルコ軍艦エルトゥールル号遭難の悲劇があった―。百年の時空を超えた“恩返し”を描いた感動の書き下ろし長篇大作。

目次

序章 青き石
第1章 閉ざされゆく路
第2章 希望の空
第3章 偏西風の海
第4章 水仙の沖
第5章 トルコへ
第6章 百年の恩返し
第7章 オスマンの末裔
終章 方舟の国へ

著者等紹介

秋月達郎[アキズキタツロウ]
1959年愛知県生まれ。映画のプロデューサーを経て、1989年、作家に転身。以後、歴史を題材にした作品を多く発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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きむこ

76
号泣(><)今年のお気に入り決定!これは教科書に載せて日本人が語り継ぐべきお話でしょ。ノンフィクションではないのだろうけど、ほぼ事実が描かれている。1985年イラクがイラン領空の航空機無差別攻撃を宣告。タイムリミットは48時間。イラクに取り残された邦人を助ける為の飛行機を飛ばすことを拒否した日本航空、自国民よりも優先させて日本人を救ってくれたトルコ。「エルトゥールル号の恩返し」トルコ国民が皆当たり前のことのようにこのセリフを言うことに感動とともに詳しく知らなかった自分が恥ずかしかった。2014/11/16

miyumiyu

71
100年前のエルトゥールル号の恩返しで、国を挙げて日本人を救ってくれたトルコ。日本人として知らなければいけない歴史だと思う。感動の連続だった。エルトゥールル号のトルコ人達を救出した日本人、日本人を救出するために飛行機を飛ばしてくれたトルコ人。人として当たり前の「お互いさま」の気持ちが歴史を作る。歴史を知る上でも素晴らしい作品だった!2014/09/28

yomineko@猫毛まみれ

48
感動した。難破・沈没したエルトゥールル号を必死で助けた日本人たちの恩を今度はイラン・イラク戦争の時に助ける。今の世ならりつはウシュクと結婚していたかもしれないなと思いながら読んだ。ウシュクがりつに渡したトルコ石を大大受け継がれて曾孫が持っているなんて!この本により是非トルコを旅するべくトルコ語の本を買いました。トルコ最高!そして日本人も!この歴史を知って本当に良かったです。2019/06/04

hnzwd

46
湾岸戦争時に出されたフセインの『今から48時間以降、上空を通る飛行機は無条件に撃墜する』という宣言。窮地に陥った在留邦人を助けるために航空機を飛ばしたのは日本から離れた国、トルコ。本書は当時の現地の容子を伝えると共に、"なぜ"トルコは航空機を飛ばしてくれたのか。そして今後、私達が考えなければならない事とは何か。を伝えてくれます。中盤以降セリフの一つ一つが泣けてしまい、家読みへの切り替えを余儀無くされました。日本人であれば知らなければならない話。知った上で、いざという時には行動に移したい。2014/06/26

エンリケ

45
読めば温かい涙に包まれるお話。イラン・イラク戦争下、テヘランで孤立した大勢の日本人をトルコ人達が命懸けで助けた実話を元にしている。彼らはなぜ自分達を後回しにしてまでその様な行動をとったのか?その理由は明治にまで遡る。和歌山沖で台風に遇い沈没したトルコの軍艦。その遭難者達を地元の人達は献身的に保護する。トルコ人達はその恩をあまねく国民に知らせ、百年後も二百年後も日本人が困った時は絶対に助けなければならないと伝えた。そんなトルコ人の厚意を知っている日本人は実は少ない。教えなくてはならない歴史だと思った。2014/12/02

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