内容説明
独眼竜が描いた夢、400年の時を経て鮮やかに蘇る!『河北新報』好評連載企画、待望の書籍化。伊達政宗に学ぶ、復興の気概!
目次
第1章 夢(出会い;金銀島幻想;津波 ほか)
第2章 はるか遠き場所(出帆;アカプルコ;銀の町 ほか)
第3章 無念(晴れ舞台;請願;退去命令 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さんつきくん
2
全国的な話題と言うより、どうしても宮城ローカルな話題になってしまう支倉常長と慶長遣欧使節団。1613年牡鹿半島月浦から出航して、メキシコ-スペイン-イタリアを訪れ、仙台藩との貿易を迫った使節団。あの時代、ヨーロッパに渡った侍がいた。もっとメジャーになっても良いのにとか思いつつ読む。出航から400年になるタイミングで地元紙・河北新報が新聞に載せた連載記事を書籍化したものだったと記憶している。常長の日記と言う、貴重な資料が紛失して残ってないので、この記事を書き上げるのは大変だったと思う。大志とロマンが残る。2021/10/31
びいたな
2
401年前の10月の終わり、慶長三陸地震の大津波から2年後。伊達政宗の時代に仙台藩の月浦から出航した船に乗り、メキシコ、スペイン、そしてイタリアローマまで。7年の月日を経て帰国する迄の使節団の旅路とそれをとりまく当時の状況が、足取りを辿る現在の写真とともに語られる。歴史でありながら、現在の風景を映す写真によって常に今との繋がりを想い起こさせられながら読めるのが新鮮だった。文量は多くはないものの新聞の企画らしく史実と推測のバランスがよく各々の目的や思惑の説明も丁寧。簡潔ながら情感もある、面白い読み物でした。2014/11/13