内容説明
渋谷の一画にあるネットカフェ「peacemaker」。その店にはある噂があった。“空かず”の36番席に女性が棲みついているとの噂だが、利用客の誰一人、その女性を見たことがない。そこは都市伝説の赤い部屋。開けてはならぬ赤い部屋―なのか!?スタイリストになるために大阪から上京した柴崎千春は、憧れの事務所に就職を決め、東京で暮らしていた恋人と一緒に暮らすことになった。遠距離恋愛から一気に同棲生活へ。千春には幸せの東京生活が待っている…はずだった。しかしあることから二人の関係はこじれ、千春はネットカフェでしばらく寝泊まりすることに。ある日、店員に満席だと言われ、利用したことのない36番席を勧められる。そして、店員が言った気になる一言「朝まで絶対に開けないでください」。だが、仕事で疲れている千春に、深く考えている余裕はなかった。店員に促されるまま36番席に向かい、そこで千春が体験したこととは…。一人の女性の失踪から連鎖する恐怖の物語。長編ホラー・ミステリー。
著者等紹介
小鶴[コズル]
1977年、福井県生まれ。小学5年生で子役事務所に所属し89年のドラマでデビュー、以後女優活動を続けるが、結婚を機に引退。2006年、自主制作映画の制作を開始し、ショートムービー「落花する月」を初監督・制作。2007年には、福井県を舞台にした自主映画「へしこ!!」を制作。2008年、ホラー小説「36」を電子書籍で発表し、小説家としてもデビュー。また同年には、福井新聞社広告局の広告企画「福井仁の一週間」で、脚本、コピーライター、演出助手とした参加。本企画が2008年度の「日本新聞協会新聞広告企画部門」奨励賞を受賞。以後、脚本、演出、小説など多岐にわたって活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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